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 こんな寒い季節には、ゆっくり風呂に入って温まるのが一番…などとよく言
うが、みんな本当にそう思ってるんだろうか。
 テレビや雑誌を見れば、やれ温泉だの岩盤浴だの半身浴だの砂風呂だのと、
まさにこの世は風呂三昧、風呂天国。
 でも、考えてみてほしい。

 風呂に入るには、まず服を脱がなければならない。おっと、その前に、適温
の湯を準備しておく必要がある。そして、入ったら入ったで顔を洗ったり身体
を洗ったりシャンプーしたりと忙しい。
 お湯につかって温まったら、風呂から出て濡れた身体を拭いてまた服を着
る。ああ、面倒くさい。
 これで怪我なんかしてたらさらに大変だ。
 たとえば指の先を包丁でちょこっと切ったような小さな傷でも、熱いお湯が
しみるし、お湯につかっているうちに絆創膏はふやけるし、風呂からあがると
いつのまにか絆創膏がなくなってて、ある日とんでもないところから剥がれた
絆創膏が発見されたりして不快である。
 ましてや骨折とか捻挫とかした日には、風呂に入るのも大仕事。包帯を濡ら
さないように細心の注意を払ったつもりでも、気がつくとどこか濡れてしまっ
ている。なぜだ。私が不器用なだけか。
 風呂に入って疲れを癒すどころか、かえってグッタリしてしまうこともしば
しば。
 だったら、風呂なんか入らなければいいじゃないかと思うかもしれないけれ
ど、不潔なのはイヤなのである。
 のんべんだらりと過ごす冬の夜、煎餅などをかじりつつ、テレビのバラエ
ティ番組をだらだら見ていると、ああ、風呂が沸く。
 無論、別に自然に沸いたとか妖怪・風呂沸かしが出たとかいうわけではなく
て、私がスイッチを入れたから沸いたんだけど、沸いてしまったら入らないわ
けにはいかないでないの。冷めたらもったいないし。
 いや、今日は面倒だから風呂に入らないというのも、オトナの特権のひとつ
であろう。
 しかし、コドモの頃はそうはいかなかった。風呂が沸いてしまうと、テレビ
を見てようが漫画に熱中してようが問答無用で中断させられ、風呂へ入らされ
たものである。ああ、今いいところだったのに、この世に風呂さえなかった
ら…と、やり場のない怒りを覚えたものだ。
 いくらカラスの行水を見習ったとて、脱衣→入浴→着衣で軽く10分は消費し
てしまう。1日10分として1年で3600分。人の寿命を80年と考えて28万8000分、
つまり一生のうち200日は風呂につかっていることになる。
 そこで私はひらめいた。
 人間には何もしないというか、何もできない時間帯というのが誰でも必ずあ
るではないか。
 そう、睡眠時である。
 NHKが2000年に行った国民生活時間調査によると、日本人の平均睡眠時間は
7時間23分だという。7時間もあればふやけるほど風呂につかることができる。
身体を洗う時間もたっぷりあるし、シャンプーどころかリンスだってトリート
メントだってバッチリだ。
 とはいえ、普通に風呂につかったまま寝たら溺れてしまう。
 で、考えたのが、顔だけ出してあとはすっぽり覆われる形のカプセル型風呂
つきベッド。
 コンピューター制御で汚れをチェック、寝ている間に髪も身体もきれい
さっぱり洗浄し、その後は優しく乾燥。カプセル内は一定の温度に保たれてい
るので暑い夏も寒い冬も快適だ。服を着たり脱いだり濡れた身体を拭いたり髪
を乾かす面倒からも開放されるし、寝室と浴室を一緒にできるわけだから家が
広くなる。ぶらぼー。
 ……と思ったら、もう開発されてました。
 名づけて「全自動人間洗濯機」。「マシンの中に横になるだけで洗浄からボ
ディローションまですべて全自動。アロマセラピー&サウンドセラピー機能を
搭載、海藻パックまでできる」というシロモノ。既に導入しているエステサロ
ンもあるらしい。
 惜しい。身体を洗うだけじゃなくて、シャンプーもしてくれてそのまま朝ま
で寝られるようにしてくれたら嬉しいなあ。それと洗顔と歯磨き。この2つも
クリアできたら完璧だ。
 え? 人間そこまで怠惰になったらおしまいだって? いやいや、科学の進
歩って、案外こんなナマケモノの夢から始まるのかも。

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