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 8月に引っ越すことになった。13年ぶりの引っ越しである。

 現在の部屋に引っ越してきた当時は、妊娠中の上、夫が残業続きだったこと
もあって、荷造りがやたらと大変だったという記憶しかない。

 さて、この13年で世の中は随分と変わった。
 なんといってもインターネットが普及したことが大きい。

 たとえば、ネットで引っ越し会社のサービスを見比べることもできるし、見
積りを頼むこともできる。いつのまにかガス、水道、電気の停止・申し込みも
オンラインでできるようになっていた。

 狭い部屋にピッタリ入る家具を探すにしても、オンラインでOKだ。いちいち
店頭に足を運ばなくてもネット通販で事足りる。

 おお、なんというベンリな世の中だろう。

 これを機にテレビも薄型を買おう。テフロン加工がハゲてしまったフライパ
ンも新調しよう。カビが生えてしまった息子のベッドのマットレスも買い替え
てやろう。

 と、通販三昧の日々を送る今日このごろだが、不動産屋との契約やらなにや
ら、まだまだオンラインだけではどうにもならない事が多い。

 なにより問題なのは、我が家にあふれるモノどもだ。

 すっかり色あせてしまったタオルケット、小さくなってはいるものの着よう
と思えば着られる息子の服、ちょっとだけ欠けてはいるけれど使えないことは
ない食器……などなど、判断に困るモノが多いのだ。それに加えて、日々増え
続ける本やDVDや写真で、我が家はごった返している。

 さあ、どうする?

 いっそ目をつぶって全部えいやっと捨てられればいいのだけれど、
“想い出”や“もったいない”という呪文に縛られて、なかなか作業が進まな
い。

 それならオークションに出すとか、リサイクルすればいいじゃないかって?
 いやいや、他人様に売ったり差し上げたりできるようなモノじゃないのだ。
 というわけで、どれを捨ててどれを新居に持っていこうかと迷うだけで一日
が暮れていく。

 で、またこのところ蒸し暑いんだわこれが。ちょっと動くと汗だく。一日に
Tシャツ5枚着替えるのもざら。洗濯もしなくちゃならないし、ああ、もうどう
しよう。

 引っ越しまであと2週間。大丈夫だろうか? 間に合うだろうか?
 新しい家に移ったら、今度こそモノを増やさない生活をしようとしみじみ思
う。要らないモノはさっさと捨てるぞ。目指せ、床が見える生活。

 そして、結局、今日も何も出来なかった。暑さに負けて昼寝をしただけだ。
 ああ、本当に引っ越せるのか私?