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 長く不振が続いていたパソコン販売を盛り上げる起爆剤として期待された「Windows Vista」対応パソコンが登場してから1カ月半が経過しました。Windows 95や98のころのようなインパクトはないという見方が大半ですが、販売データを見ると、実は明るい兆しも見えてきました。

 パソコン販売店の販売データを集計しているBCNは2007年3月5日、Windows Vistaの販売状況についての調査結果を発表しました。それによると、2007年2月の大手メーカー製パソコン販売台数は前年比で101.2%と前年並み。形状別に見ると、ノートパソコンは109.3%と好調。デスクトップは86.2%と大きく落ち込んでいますが、その理由はWindows Vistaの需要が自作パソコンに流れているためと同社は分析しています。

 実際、ショップオリジナルパソコンや自作パソコン用のマザーボードの2月の販売数は前年比で109.6%、131.1%と大きく伸びています。これらショップオリジナルパソコンとマザーボードを含めたパソコン市場全体の集計は前年比106%。前年を着実に上回っているのです。新しいものに目がない自作パソコンユーザーがVista市場をけん引したといえるでしょう。

 メーカーや販売店にとっては、下がる一方だったパソコン単価の下落に歯止めがかかったことも朗報といえます。Windows Vistaでは、XPと比べて高い処理性能や大きなメモリー容量が必要となるため、購買者も性能の高い製品を選ぶ傾向があります。

 BCNの調査では、2月のパソコン平均単価はデスクトップとノートともに14万4000円。前月の1月(デスクトップが12万9000円、ノートが12万5000円)と比べて2万円近い伸びとなりました。販売データからOSの内訳を見ると、2月はWindows XP機の販売も3割近くを占めています。今後はXP機の在庫は減少していくと見られており、Vista機への移行が進めば、さらに単価が向上する可能性もあります。

 周辺機器の分野で顕著なVista効果が現れたのは増設用のメモリー。販売数の伸び率は前年の140%以上だといいます。

 確かに明るい兆しは見えてきましたが、Windows Vistaがコアな自作ファンだけでなく、一般ユーザーを引き付ける力があるかどうかは、新入学や新生活の需要が増える3月の売れ行きを見極める必要があるでしょう。日経パソコンでは、今後も激動のパソコン市場を追っていきます。