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 サイバー大学の入学式が4月1日に行われました。4月から情報セキュリティ専門のIT総合学部准教授として、私もこの大学に関わっていくことになります。
 入学式をヤフードームでやるなんて「どこの日本大学?」とか思いましたが(笑)、どうやらエイプリルフールでもなく無事ヤフードームのグラウンドに立つことができました。始球式はありませんでしたが(笑)、ホークスの王監督のメッセージとかも流れたりして、なかなか楽しめました。

 さてこのサイバー大学というのは、ネット配信のみで講義を行うというユニークな形の学校です。配信開始後2週間の間に「受講」すれば「出席」、2週間経過したのちであれば「遅刻」という扱いになります。また、24時間いつでも受講できるし、何度も受講できることも特長です。さらに、特定の講座だけ受けることもできちゃうんです(詳しいことは大学WebページのFAQなぞご覧下さい)。

 一方、一般的なキャンパスライフにあるインタラクティブな部分もインターネットに依存することになりますので、そこはメリットもデメリットも半々というところでしょうか。しかし、オフ会じゃありませんが(笑)、イベントやシンポジウムなどはいろいろと開催されるようですし、その気になって都合さえ付けられれば、何度でもリアルに先生とあるいは学生さん同士で顔を合わせて話をする機会が作れるでしょう。

 私は後期からの登場ということになってますので、実はこれからコンテンツを作らなければならないのです。今、実はかなりプレッシャーを感じています。普通に教室で講義したり、会場で講演するときって、けっこう空気読んでるんですよ。「ウケた」とか「ウケてないな」とか(笑)。さすがにネットで空気は伝わってこないわけですし、正直な「反応」を得るのは難しそうです。そういうハンディがある分、ネットのいろんなコミュニケーションツールを使いまくる必要があるでしょう。

 そうなると、これまで以上に文字主体のコミュニケーションのリスクというヤツが気になります。

 人と人とが面と向かって会話するとき、会話の言葉だけで伝わる情報は4~5割で、残りは「表情」「動作」「声のトーン」「抑揚」「間(ま)」などで伝わっていると言われています。確かに同じ「すいません」という言葉でも、ふてくされたような態度で視線を合わせずに言う「すいません」と、ぴしっと背中を伸ばして70度くらい腰を折って言う「すいません!」ではぜんぜんニュアンスが異なりますよね。あるいは、いつもより低い声でぼそぼそっとつぶやくように言う「すいません」と、一所懸命っぽく(笑)大きめの声で言う「すいません!」では伝わる感情がかなり違っていたりします。
 逆に言えば、電話や面と向かっての会話では、情報を伝えやすいとも言えます。しかし、残念ながら「文字のみ」で行うコミュニケーションでは、そういう「芸」がなかなか通じません。そして、「思ったより考えていることが伝わらない」というその性質を前提として、ていねいな上にもていねいに文章を書くようにしないと、思わぬところで足をすくわれてしまいます。

 私は、字面などから受ける印象を和らげるために、(笑)とか顔文字ヽ(´ー`)ノとかを多用したりもします。ていねいなのはビジネスでは通じやすいですが、ある程度親しい間柄ではていねいに過ぎると逆に奇妙ですしね。あるいは、話し言葉を織り交ぜるのも和らげる効果があると思います。

 そういう意味では、「ていねい」インタフェースと「親しげ」インタフェースを使い分けているわけですが、その使い分けの判断というのは、わたしは「過去実際に会って会話した体験」や「行き交った情報の量と質」によって行っていたりします。

 しかし、「サイバー大学」という場では、下手をすると一度も会わないままにどういう立ち位置にするか決めなければなりません。となると基本的には「ていねい」なのが良いんでしょうけど、そういうインタフェースで学生さんと相対する、というとこれもまた奇妙な気がしてきます。悩ましいところです。

 …というわけで、わたしの講義が始まるのは後期からなんですが、少なくとも始まってからはとにかくいろんな機会を作って、実際に学生さんに会いに行ってみようと思います。いえ、決してグルメツアーを敢行しようと言ってるわけではありません(笑)。もちろん、「美味しいところ行きましょう!」と誘われたらそれはついて行かざるを得ませんけどねヽ(´ー`)ノ。いずれにしてもまた今年度も、楽しい一年になりそうです。