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 前回は、「デバイスディスカバリー」によってLAN上のDMP(Digital Media Player)とDMS(Digital Media Server)がお互いを認識し合うところまでを解説した。今回はコンテンツを選択する「メディアマネジメントとコントロール」に話を進めよう。

 ユーザーは、DMP上のGUIで階層をたどってDMS内のコンテンツを指定する。この動作の背景となっているのが、DMSの「コンテントディレクトリーサービス(CDS)」だ。CDSは、DMSが持つコンテンツのリストと情報を階層化して配信する機能で、UPnP フォーラムが策定した「UPnP AV v1.0」という規格を使っている。

 UPnP AVでは、コンテンツを「アイテム」、コンテンツが入ったフォルダを「コンテナ」と呼ぶ。DMS上の最上位のコンテンツ階層は特別に「ルートコンテナ」と呼ぶ。UPnP AVやDLNAガイドラインは、ルートコンテナ以下のコンテナやアイテムの階層構造は規定していない(図1)。このため、各社各様の異なった分類や階層化が行われている。

 対象となるコンテナに含まれるコンテナまたはアイテムのリストを取得するには、「Browse」コマンドを使う(図2)。DMPは、DMSのデバイスディスクリプションに記載されているCDSのControlURLに対して、HTTPのPOSTメソッドの一部として、「SOAP(Simple Object Access Protocol)」というプロトコル(通信手順)を使ってBrowseコマンドを発行する。音楽を例にとると、アルバム名やジャンル、作成者などの情報は、DMS側からDMPへ自動で送信されるわけではない。DMP側が、「欲しい情報」としてBrowseコマンドのパラメーターで指定する必要がある。分類や階層の規定がないため、これも各社のDMPごとに異なったパラメーターが与えられる。

 Browseコマンドに対して、DMS側は結果を返す(図3)。コンテンツの詳細情報データを表現する形式は、XMLをベースとした「DIDL-Lite」形式だ。これは、ISO/IEC規格の「DIDL(DigitalItem Declaration Language)」のサブセットとして、UPnPフォーラムが定義したものだ。このコンテンツ情報は、コンテンツのメタデータあるいはメタ情報と呼ばれる。図3では「Video」「Music」の部分だけを提示しているが、この例では実際には「Pictures」「UserFiles」の計4個のコンテナがあると返信している。

 リモコンでDMPのGUIを操作して、離れたところにあるサーバー機器に保存された映像や写真、音楽を次々と呼び出す。その裏では、こうしたテキストベースのメッセージが飛び交っているのである。