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 2004年ごろから、「ホームネットワーク」という言葉を頻繁に耳にするようになってきた。ここでのホームネットワークとは、冷蔵庫や洗濯機のような白物家電の自動制御のことではない。映像、音楽、画像などのマルチメディアコンテンツを、LANで相互接続された家庭内の機器で共有し、自由に楽しむための仕組みのことだ。そうしたコンテンツはデジタルカメラ、ビデオカメラ、HDD/DVDを使ったビデオレコーダー、携帯音楽プレーヤー、PCなどの中に存在する。

 ホームネットワークでのコンテンツ共有は、コンテンツのある機器からほかの機器への「ストリーミング配信」がメインとなる。LAN上のどこかにコンテンツがあれば、鑑賞のためにわざわざ機器間でコピーや移動(ムーブ)をする必要はない、という考え方だ。

 PCだけのLANならば、この仕組みは簡単に実現できる。ハードもソフトも仕様がはっきりしているからだ。しかしテレビやビデオ、オーディオ機器は、通信機能の有無からして仕様がバラバラだ。PC上のコンテンツをテレビで鑑賞するようなシステムは既にいくつか販売されているが、メーカー独自のプロトコルを使うなど「閉じたシステム」であり、ホームネットワークとしての広がりに欠ける。

Ethernetや無線LANで接続、HTTPでストリーミング配信

 メーカーや機器の垣根を越えて、どんなハードもきちんとつながり、家電並みの簡単さで互いのコンテンツを参照し合える業界標準の仕組みを確立しよう──こうした動きが2年ほど前に大手メーカーの間から出始めた。その規格を策定するために、世界中の様々な業種の大手メーカー17社が2003年6月に設立した組織が「DLNA(Digital Living Network Alliance)」である。当初は「DHWG」(Digital Home Working Group)という名称だったが、2004年6月にガイドラインのバージョン1.0をリリースすると同時に、DLNAと改称した。