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 音声やテレビ映像、データなどの信号は、いろいろな周波数の波が重なってできています。通信回線がこのような信号を伝送するためには、その信号に含まれる周波数をすべて通す必要があります。したがって、情報信号を送るときは、そこに含まれるすべての周波数を伝送できる通信回線を選ぶことが大切です。

広い周波数帯域は多くの情報を送れる

 電話の音声信号とテレビの映像信号を例に、信号と周波数の関係を考えてみましょう。

 電話の音声信号は、0.3kHzから3.4kHzまでの周波数を含んでいます。一方、テレビの映像信号は、0Hz(直流)から4.2MHzまでの周波数成分を含んでいます。このように情報の種類が違うと、その信号に含まれる周波数成分も変わります。この最高周波数と最低周波数の差を、その信号の「周波数帯域」または単に「帯域」と呼びます。例えば、電話音声の帯域は3.4kHz-0.3kHz=3.1kHzであり、テレビ映像の帯域は4200kHz-0Hz=4200kHz(4.2MHz)です。つまり、テレビ映像信号の帯域は電話音声の約1400倍も広いことになります。

 電話音声やテレビ映像のようなアナログ信号では、このように周波数帯域が広いほどより多くの情報を伝えることができます(pict.1)。信号を運ぶ通信回線は、少なくても信号と同じ帯域を持たなければなりません。最近話題の「ブロードバンド・ネットワーク」とは、テレビ映像のように帯域の広い信号を伝送できるネットワークのことを指しています。

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 音声や音楽、テレビ映像などのアナログ情報信号には、それぞれ固有の周波数帯域があります。これらの信号を伝送するには、それよりも幅広い周波数帯域を持った伝送路を使わなければなりません。
 まず、音声信号で比較してみましょう。電話音声の帯域は3.1kHzです。AM放送は約9kHz、FM放送は15kHz、CD(コンパクト・ディスク)のHi-Fi音楽は20kHzになります。帯域が広い方が音の品質が良くなります。電話よりもAM放送、AM放送よりもFM放送やCD音楽の方が音質が良いのは、帯域が広いからです。
 画像の帯域は、音に比べて圧倒的に広くなります。テレビ映像の帯域は4200kHz(4.2MHz)で、電話の約1400倍になります。電話回線を使ってテレビ映像を送ることができないのは、帯域が狭すぎるからです。