PR

 晴れ渡った青空に冷たい風が気持ちいい。アップルの開発者向け会議「WWDC 2007」の開幕を明日(米国時間6月11日)に控えた、サンフランシスコ。会場の裏手にはハイビジョン映像(HD)でビデオ配信をする中継車が何台も並び、ついにWWDCもHD配信で映像が流れるのか、と大いに期待させる。到着したばかりでまだなにも取材ができていない状態だが、明日の基調講演を前に、現地の雰囲気をとりあえずお伝えしておきたいと思う。

写真1 WWDC 2007の開かれるモスコンコンベンションセンター ウエスト

受信環境はApple TV?

 iPodの累積販売台数が1億台を超え、今月末には携帯電話を再発明したという「iPhone」の登場を控えて、一般ユーザーのアップルに対する関心も高まるばかりだ。WWDCオープニングを飾るスティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)の基調講演は、かつては開発者向けということもあり、一般のメディアに登場することもなかったが、今年はテレビやネット中継など多くのチャンネルで流れる。チャンネルによってはハイビジョン映像(HD)で流れることになりそうだ。

 写真のように、ハイビジョン映像を専門に手がける制作会社やNBCネットワークなどが中継車を繰りだし、巨大なパラボラアンテナを天空に向ける。どのチャンネルでHDが流されるか、これから詳しく取材してみないと分からないが、Apple TV向けにはPodcastingでHD映像が流れることになるのではないかと思われる。Apple TVという、HD映像を楽しむ映像センターを商品として持つアップルが、HD配信をApple TV向けにやらない手はない。

写真2 会場裏に終結しつつあるテレビ中継車

写真3 移動中継車がずらりと並ぶ

写真4 今年は収録はHDで行う局が多い

 これまでWWDCの基調講演はアップルのQuickTimeサイトからの配信に留まっていたが、HD視聴のためのインフラが整った今、オンデマンドでのHD配信はかなり期待が持てる。プレゼンテーション資料との映像組み合わせをしなければならないから、配信開始までにはしばらく時間がかかるかもしれないが、これが実現すれば、じっくりと落ち着いて鮮明な映像を楽しむことができる。実現するのを祈りたい。

Leopardの隠された最後のフィーチャーが登場

 Mac OS Xの次期バージョン「Leopard」が発表されたのは2006年8月に開かれた前回のWWDCのことだった。その時点では、マイクロソフトにマネされるのでまだ公表しないとしていた新機能がいくつかあった。このとっておきの機能がいよいよ今年のWWDCで姿を現すことになる。

 実は、Leopardの製品版は5月ごろには登場するのではないかと見られていたが、結局最終的な出荷時期は10月に延期された。以前の計画では新機能も含め5月ごろには製品版が出荷される予定だったから、デベロッパーは今ごろ突然姿を現した「隠された新機能」への対応に大わらわのはずだった。10月に出荷延期されたおかげで、少し余裕を持つことができた。WWDCのレジストレーション会場の巨大な看板には「Expand your universe」と大書され、Mac OS Xを表す大きな「X」マークの向こうに太陽系の光が燦々と差し込んでいる様子がビジュアライズされている。果たしてその秘密兵器がどのようなものなのかは明日のスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションを待つとして、開発環境の改良と、扱える世界の拡大、iPodやiPhoneの開発環境の提供などが大きな関心事となることだろう。

写真5 レジストレーション会場。「Expand your universe」の文字が開発環境の拡充を感じさせる

写真6 レジストレーション会場。昨年に引き続きLoepardが話題の中心になる。

ハードウエアの発表は?

 WWDCを待たずしてMacBook Proの改訂版などが登場しており、今回のWWDCでは大きなハードウエアの新製品発表はないものと見られている。しかし、サーバー関連製品などの更新がしばらく行われていないのを見ると、そろそろ、この分野にも何か出て来てもらわなければならない。さらに、私の願いとしては、フル画面タッチセンサを搭載したiPodや、オールシリコンのMacBookなどが出てきても良さそうなタイミングに思えてならない。

 今の段階で、これ以上、希望的観測を書いても、何の意味もない。この話は、この程度で切り上げることにしよう。明日の発表を待って、こちらから詳報を送る予定だ。乞うご期待。