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 今、携帯電話業界で最大の話題といえば、米アップルが米国で2007年6月29日に発売する「iPhone」だろう。米国各地の直営店AppleStoreには、発売日にいち早く手に入れようとする客が早くも行列を作り始めている。まさに、最新型ゲーム機の発売直前のようなフィーバーぶりである。残念ながら日本では使えないものの、斬新なアイデアをふんだんに盛り込んだiPhoneが果たしてどれほどのものか。多くの日本人も気になっているはずだ。

 iPhoneを使った携帯電話サービスを提供する米AT&Tが6月27日に発表したところによると、料金プランは月額59.99ドル(通話は7.5時間まで無料)、79.99ドル(同15時間まで無料)、99.99ドル(同22.5時間まで無料)、119.99ドル(同約33時間まで無料)、169.99ドル(同約67時間まで無料)、219.99ドル(同100時間まで無料)の6種類。どのプランに加入しても、電子メールやWebアクセスは使い放題である。いずれにしても、2年の年間契約が必要になる。

 こうしたiPhoneの料金が高いか安いかは、判断が分かれるだろう。個人的には、仕事で使うスマートフォンとしてとらえるなら、無料通話分が多い分だけ割安に感じる。しかし、個人的に使うには、高すぎて契約をちゅうちょしてしまいそうである。

 正直に告白すると、筆者はスマートフォンの費用対効果に対して、そもそも懐疑的だった。データ料を余分に支払ったうえに、さらにデカイ装置を持ち歩くほどの意義が果たしてあるのか、疑問に感じていた。Windows Mobileをベースとしたスマートフォンをいくつか試したが、肌身離さず持ち歩くほどの魅力を見いだせなかった。口は悪いが、しょせん、“ガジェット好き”の人達が騒ぐだけの高価なおもちゃにしか思えなかったのである。

 私はiPhoneには、ちょっとだけ違うものを期待している。これまでに公開された情報や動画などから推察するに、なんというか、シンプルなインタフェースを使って、直感的かつ手軽に必要な情報を入手できるようになる気がするのである。アップルがAPIを公開したおかげで、続々とiPhone用のアプリケーションもリリースされている。米アマゾンが販売する本を検索できる、飛行機やホテルの予約サイトへつながる、今大流行のTwitterに書き込める――ふむふむ、確かにどれも携帯電話やWindows Mobile端末で同じことができる。しかし、iPhoneはインタフェースが美しい。発売前にこれだけのアプリケーションがそろっているなら、発売後さらに充実し洗練されていくことは間違いないだろう。

 Office 2007は使いやすいのに、Windows Vistaは使いにくい、との声を最近よく耳にするが、私が指摘するまでもなく、GUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)の出来不出来こそソフトウエアの命。アップルは2008年末までに1000万のiPhoneを売ると豪語しているが、それはGUIに対する自信の現れと受け取ることもできる。スマートフォンがガジェット好きのおもちゃから、一般人やビジネスパーソンの必需品へと昇格するのか。がっかりしてもいいから、一日も早くiPhoneを試してみたいものだ。