PR

 鳥がさえずるごとくぺちゃくちゃしゃべる――そんな意味のネットサービス「Twitter(ツイッター)」が米国で大ブレイクしている。2006年末からブームに火が付き、ここ数カ月で登録ユーザー数は毎月倍増する勢い。日本語も使えることが知れ渡ると国内にも波及し、今や日本人ユーザーは全体の約3割に上る。

 その正体は一言でいうと、1行程度の文章を書き込める雑記帳(下画面)。ブラウザーでTwitterのサイトにログインすると自分専用のページが現れ、その時にしていることや見聞きした出来事などを書き込む。書き込んだ文章は画面下部に時系列で並ぶ。ポイントは、招待した別のユーザーの書き込みもリストに加えられること。たわいもない独り言を仲間内でつぶやき合って楽しめるのだ。

 Twitterに続けとばかり、米国では「Jaiku」「Tumblr」など類似したサービスも登場し始めた。そして日本でも5月以降、「Haru」「Timelog」「エキサイトつぶろぐ」「もごもご」が相次ぎスタートした。国内サービスは、味付けを日本人向けに少々変えることでTwitterと差異化を図ったのが特徴だ。例えばコメント機能がその一つ。あるテーマに沿って、複数のユーザーが次々とコメントを付けていける工夫を施した。Haruでは「朝ごはん」「お天気」といったキーワードを指定してコメントを寄せ合える。またエキサイトつぶろぐは、時事ネタを話題の火種として提供してくれる(下画面)。携帯電話への対応も国内サービスならではだ。

ブログやSNSに“疲れた”人々

 独り言ならブログでもできるし、仲間と交流したいならmixiに代表されるSNSがあった。Twitterのどこが楽しいのか。実は「ブログやSNSに“疲れた”ユーザーが飛び付いた」(もごもごを提供するドラゴンフィールド)という背景がある。ブログは、タレントやアルファブロガーと呼ばれるプロの書き手が急増し、一般人には敷居が高くなってしまった。紙の日記と同様、長続きしにくいのも事実だ。

 一方のSNSは、ユーザーの急増に伴い気楽な書き込みがしづらくなった。書き手が特定されやすいことが裏目に出て、第三者に個人情報がさらされて事件や犯罪に巻き込まれるケースが相次いだ。「踏み逃げ(読み逃げ)禁止」をうたい、強制的な交流を強いるユーザーが一部に出てきたことも、気楽な利用を妨げている。

 その点、短い独り言を書くだけのTwitterは敷居が低く長続きしやすいし、書き手が特定されにくく好き勝手なことを気楽に書きつづれる。もちろん返事を書く必要もなく、いわば書き逃げでOKという「“ゆるい”コミュニケーションが魅力」(Haruを提供するアセントネットワークス)なのだ。そこに注目して、駅前探険倶楽部や東京メトロポリタンテレビジョン、マツダなどは自身でTwitterのIDを取得してユーザーに情報提供を試みている。

 必ずしも仲間を招待しなくても楽しく使える。1日の合間につぶやき続け、日記代わりに使うユーザーも多い。もごもごのように日付別に書き込みを整理してくれるサービスなら、後日読み返すのも楽。ブログやSNSで挫折した方は挑戦してみる価値がありそうだ。