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 ワープロや表計算のソフトを使っていると、その「ほうら私はこんなに多機能なんですよ!」という主張の強さに感心したり、たまに辟易してわざと機能を切ったりする。対して、日本語入力ソフトは非常に地味な存在だ。ソフトの性格上、なるべくユーザーが意識せずに使えるように開発されているためである。しかしその完成度は非常に高く、ちょっと意識して使い方を変えると文字入力が見違えるほど効率的になる。

 英語で使う文字は26個のアルファベットと記号くらいのもので、これならキーボード上の文字だけを使って文章を入力できる。しかし、文字の種類が多い日本語ではそれは不可能。ユーザーが入力した文字列を解析して文節に区切る機能と、単語と単語の関係や過去の入力履歴を参照して、各文節に最適な変換候補を当てはめる仕組みが必要だ。

 これが日本語入力ソフトで、その機能をフルに活用して効率的な文字入力をしようというのが今回の特集の趣旨である。

 日本語入力ソフトで操作の手間を省く方法は大きく分けて2つある。

 第一に、便利なキー操作をマスターして作業の手数を減らすこと。別に細かいテクニックを知らなくても日本語入力ソフトは“何となく”使えるものだ。しかし、ショートカットを活用したり、キー操作設定を変更したりすることで操作は格段に快適になる。

辞書は一日にしてならず

 第二に辞書を鍛えて賢くすることだ。辞書とは変換処理に必要なデータを納めたファイルで、名前の通り、変換候補として表示する単語とその品詞、意味の属性などを記録している。辞書を鍛えるには、(1)自分で変換候補として辞書に単語を登録する、(2)使用する辞書の設定を変える、といった地道な作業が必要だ。

 最後に、先の2つに共通の話がある。日本語入力ソフトの辞書には個別のユーザーの変換履歴を記録して、以降の変換に反映する学習機能がある。学習結果はユーザー辞書という辞書に記録される。ユーザーが間違いを犯したまま文字列を変換するなど、下手なキー操作も自動で学習されるため、これが原因で変換精度が落ちるケースもある。これを避けるため辞書に悪い癖を付けないような変換のコツと、辞書のメンテナンス方法を知っておこう。

 以上3点を心得て、日本語入力の省力化の方法を詳しく見ていこう。

※ 本記事は記事執筆時点の最新版だった「Microsoft IME 2003」、ジャストシステムの「ATOK2006」(ベータ版)で作成しています。
※ 特に明記しない限りIME 2003は「IME」、ATOK2006は「ATOK」として紹介します。