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 通信事業者が幹線に使う光ネットワークでは、低速の回線をたくさん束ねてデータを伝送する多重化という方法を使っています。この方法を通信事業者、または国や地域の間で合わせておけば、スムーズなデータ通信が実現できます。今回は、光伝送の多重化方式であるSDH/SONETについて見ていくことにしましょう。

SDH/SONETは多重化の国際標準

 光ファイバ・ケーブルのような大容量の伝送路を使う場合、多数の信号を多重して伝送するのが普通です。ただし、多重した信号をやりとりするには、多重化後のビット・レート(伝送速度)のほか、各チャネルの信号やいろいろな制御信号の並べ方を示すフレーム構成をお互いで合わせておかなければなりません。

 SDH(synchronous digital hierarchy)あるいはSONET(synchronous optical network)は、こうしたフレーム構成を階層的に定めたものです。こうした階層の系列を「デジタル・ハイアラーキ」といいます。

 以前は日本、北米、欧州でそれぞれ異なった系列を採用していました。しかしこれでは、国際通信の際にそれぞれの地域に合わせていちいちデータのフレームを作り直さなければならず、とても不便です。

 そこで、国際的な標準化組織ITU-Tは世界統一のデジタル・ハイアラーキを作りました。それがSDHです(pict.1)。一方、SONETは米国の規格です。実は、SDHはSONETをベースに作られており、多重化のビット・レートやフレーム構成はSONETとほぼ同じです。

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 SDH/SONETはデジタル信号を多重するための基本となる国際標準の枠組みです。
 かつては、こうした枠組みは日本、北米、欧州でバラバラでした。このため、これらの地域間で多重化したデジタル信号をやりとりするには、フレームを替えなければなりませんでした。
 しかし、国際的に共通の枠組みを使うことによって、信号を同じフレームに詰めて別の地域間でやりとりできるようになりました。