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 韓国のMP3プレーヤー市場を独占していたアイリバー。全世界で圧倒的なシェアを持つアップルのiPodにも負けず、韓国ではMP3プレーヤーの代名詞にまでなっていたアイリバーだったが、iPodのshuffleやnanoといった低価製品についに負け、経営悪化によりこの世から消えるのではないかとまで噂されていた。そのアイリバーがアップルと同じように低価でデザインも優れた「セクシー&キュート」というコンセプトの「Mプレイヤー」で市場に戻ってきた。

 Mプレイヤーはミッキーマウスの頭そっくりのデザインで、アクセサリー感覚で使える。重さ18g、直径30mmと超小型で、ネックレスのようにぶらさげても携帯電話のストラップのように使っても全く重さを感じない。カラーは光沢感のある鮮明なブルー、ピンク、シルバー、ホワイト、ブラッグの5種類から選べて、高級感がある。ミッキーマウスの耳に当たる部分をひねると音量や早送りなどができるシンプルな機能が特徴だ。液晶はなくLEDライトを採用しているため値段も1GBで5万4800ウォン(約7000円)と安く、小学生からお年寄りまで性別に関係なく購入しやすい。そのためオンラインショッピングモールや量販店でも品切れが続出し、予約販売になっている。MP3プレーヤーは1カ月に1万台売れればヒット商品だが、Mプレーヤーは6月25日発売以降、毎月3万台のペースで以上売れている。

 写真でみると普通の小さな音楽再生機にしか思えないかもしれないが、実物を手にしてみると、これがコンセプト通り本当にかわいい。このごろは携帯電話に音楽をダウンロードして聴くことが多いのでMP3プレーヤーの出番がほとんどなかったが、これだったら「ストラップのようにつけて持ち歩きたい!」と思わずにはいられない。指の上に載せられるほどのサイズでミッキーの耳を回すだけという直感的なインターフェースもかなりよく、鮮やかなピンクがアクセントにもなるので見せびらかすためにわざとカバンに付けてしまったほどだ。

 キュートなのはいいとして、セクシー&キュートというコンセプトを聞いて「ミッキーのどこがセクシーなんだろう」とふと疑問に思った。ところが、胸元の大きく開いたシャツやジーンズのポケットからチラっとMプレーヤーを覗かせているアガシ(お嬢さん)たちを見て納得。確かにセクシー。彼女たちは、遊び感覚を取り入れたファッションの一部としてミッキーを選択しているようだ。

 韓国人は音楽を聴くのが大好きなので(デジタル音楽市場も有料化が安定しているし)、Mプレーヤーは当分手放せないだろうな。USB 2.0に対応していて、メモリーとしても使えるし。

 Mプレーヤーはもちろんミッキーのパクリではなく、ちゃんとライセンス契約を結んで開発したものだ。アイリバーはMプレーヤーをミッキーマウスの形状にするため、韓国と香港で1年間キャラクターを独占的に利用できるライセンス契約をディズニーと結んだ。韓国内での爆発的な人気から、輸出のためにライセンス契約の追加計画も検討中だという。アイリバーは全国民が音楽を楽しめるようにするため、高価格戦略を捨て、初めて5万ウォン台にまで値段を抑えたそうだ。

 発売当初はかわいいデザインと低価格製品ということで子供向けとしてヒットするのではないかと予想されていたが、実際に購入しているのは20代女性。ファッションに合わせて利用したいからと、複数のカラーを購入するユーザーも少なくないという。プレゼント用にも喜ばれていて、アクセサリー代わりにカップルでおそろいのMプレーヤーをいつも身につけるといった使い方もはやっている。

 Mプレーヤーの他にMP4プレーヤーの「クリックス」、世界8カ国のモバイルTVを受信できるマルチプレーヤー「B20」も売れ行きが好調で、またMP3プレーヤーと電子辞書が一つになった「ディップルD26」も韓国で電子辞書単一品国では最大販売記録を達成している。その結果、アイリバーの売り上げ、営業利益、当期純利益は前年比増で、3期連続黒字を達成した。2007年上半期の実績は営業利益19億1900万ウォン。これでやっと経営も安定してきた。

 アイリバーは韓国にMP3ブームを巻き起こした張本人でもある。10~30代が無料音楽ダウンロードサイトをあさるようになったきっかけを提供した会社でもある。製品の機能やデザインも優秀だが、アイリバーを首にぶらさげてイヤホンを耳に挟むのがおしゃれという新しい音楽文化を伝播した。日本ではイマイチ人気を得られなかったが、韓国ではMP3プレーヤーは高くてもアイリバーという固定ファンが多かっただけに復活してくれてとても嬉しい。電子辞書とかマルチプレーヤーもいいけど、かわいいデザインにより音楽再生機能に凝った製品をもっと出してほしい。Mプレーヤー全色を買い占める“大人買い”もいいかな~と思っているが、みなさんも韓国土産にどうですか?