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 「パソコンにDドライブを用意して、データ保管専用の領域にする」ということを日経PC21では1999年からお勧めしてきました。パソコンメーカーの動きもほぼ同様で、特にテレビの視聴・録画できる、通称“テレパソ”が登場してからは、大容量のDドライブを用意するメーカーが増えてきました。

 今回、各社のパソコンのCドライブとDドライブの初期設定をまとめるために、各メーカーに状況を問い合わせました。NECのように「今年からDドライブを拡大しました」というメーカーもあり、全体にはDドライブの存在が当たり前になっている状況は変わりません。

 しかし、ソニーは「これまでDドライブを用意していましたが、2007年からはCドライブだけの構成に変更しました」という、時代に逆行するかのような回答。我々も、すぐに「なぜ?」と理由を求めました。以下、少し長くなりますが、ソニーの回答の要旨をご紹介します。

 内蔵HDDをCドライブとDドライブに分けるメリットは、もしシステムがクラッシュして、OSが起動できなくなった場合にも(面倒ですが…)別のパソコンを使うなどして、Dドライブのデータを救い出せることでした。

 パソコンのOSがウィンドウズ95や98の時代は、システムの停止やシステムクラッシュを防ぐのは無理な話でした。従って、ドライブを2つに分けることに必然性がありました。

 しかし現在では、OS自体の堅牢性が向上し、データのバックアップ機能や自己修復などの機能が十分なものになりました。また、HDDそのものの容量も非常に大きくなり、デジタルビデオカメラから取り込んだデータや、テレビ録画したMPEG2ファイルなども、Cドライブ内に別フォルダを用意するだけで十分管理でき、別ドライブは必要ありません。

 そもそも、大半のソフトウエアは、1ドライブの構成を想定して作られています。Dドライブなど、別のドライブをデータ用にする場合は、ユーザーが自分の意志を持って保存場所を変更、管理しなくてはなりません。この点、Cドライブのみにしておけば、余計なことを考えずに使用できます。

 OSの信頼性が十分なら、いちいちドライブを分ける必要はないというソニーの言い分にも一理あります。しかし、ビスタはまだ十分に成熟していないOS。問題点や不具合が解消される「サービスパック」が出るまで、まだまだ安心は禁物です。せっかく新品のパソコンを買ったのに「ビスタの動作が不安定なのでXPに入れ替えた」という声も聞かれるほどです。

 ドライブは「C」だけで十分という考えを持った方も、ビスタが安定期を迎えるまでは、リスク分散のための「Dドライブ」を使い続けるほうが安全だと思います。詳しくは「日経PC21」の2007年10月号をお読みください。