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 ウィンドウズ・ビスタの発売から約10カ月。初めてビスタを使ってみて「こんなに重いとは…」と驚いた方も多いかもしれません。ビスタを快適に動かすには、一体どのくらいのメモリー容量が必要なのか。日経PC21編集部では、メモリーの容量別にパソコンの起動時間を計測してみました。実験に使ったパソコンは「Core2Duo E6600」搭載の最新機種。にもかかわらず、予想以上に厳しい結果が出ました。

 それによると、メモリー容量が512MBのとき、ビスタ搭載機の起動時間は4分46秒。実に5分近い時間を要しました。とても実務に使えない遅さです。では、1GBに増やすとどうか。これもダメ。起動時間は3分2秒と目立った効果はありませんでした。起動時間が目に見えて短くなったのは、メモリーを1.5GBに増設したときです。一気に1分9秒まで短縮されました。試しに、2GBまで容量を増やしてみたのですが、起動時間は1分8秒とほとんど変化なし。どうやら快適に動かすための臨界点は1GB~1.5GBの間にあるようです。

 実験では、CD/DVD書き込みソフトやウイルス対策ソフトなど、既にいくつかの常駐ソフトが組み込まれた状態で計測しました。しかし、実際にパソコンを長く使い続ければ、常駐ソフトの数は増え続け、その分メモリーも消費されて、起動時間はもっと長くなるかもしれません。これらを勘案すると、ビスタを快適に動かすためのメモリー容量は、少し余裕を持たせて「2GB」前後になりそうです。

 しかし、店頭で販売されているビスタ機に目を向けると、現状はお寒い限り。とても十分なメモリー容量を搭載しているとは言えません。特にノートパソコンは、標準状態でメモリー1GB、最大容量が1.5GBの製品が目立ちます。実売価格で20万円を超えるノートでさえこの有様。これでは、とても安心して使えません。せっかく新品のパソコンを購入しても、遅さや重さを我慢しながら使うハメになってしまいます。
 
 これほどハードウエアの動作条件が厳しいビスタですが、一方のXPパソコンならメモリーが1GBもあれば、問題なく余裕で動作します。「XPからビスタへの乗り換えのメリットは何か」。そんな質問を友人から受けるたびに、私は返答に窮してきました。今度、同じ質問をされたら何と答えるか。憂鬱の度合いは一層深まりそうです。