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平野 義久(ひらの よしひさ)
1950年、東京都生まれ。大学卒業後、西武都市開発を経てアスキー入社。MSXソフトウエア製品の営業を経験した後、品質管理部長、製品開発部長などを務める。2001年9月にアイ・オー・データ機器に入社。06年7月に開発本部長に就任。現在に至る
(写真/村田 和聡)

 “壊れないハードディスク”として、重要データの保管に利用されているRAID機能付きHDD。この分野にも価格破壊の波が押し寄せ、5万円を切る製品が登場した。家庭利用に的を絞った意欲的な製品だ。ひと昔前では考えられない安さだが、本当に家庭で普及するのか。製品を投入したメーカーの責任者に聞いた。

■御社が2007年12月に出した「LANDISK Home HDL4-G1.0」は、実勢価格が5万円を切っています。RAID機能付きの製品としては、かなり割安感がありますね。

 ええ。当社としても、思い切った価格を付けさせていただきました。もうこれ以上、下げられないレベルまで下げたつもりです(笑い)。

 やはり、多くのユーザーにとって、RAID付きHDDは高価なイメージがあると思います。「10万円くらいするだろう」と思っている人も多いでしょう。ここで4万円台の製品を出せば、大きなインパクトを与えられるし、家庭での本格普及に向けた足がかりをつかむこともできる。そう考えて戦略的な値付けをしたのです。

■もともとこの製品は、半年前(2007年5月)に発売した製品を、今回大幅に値下げしたものですよね。値下げ前の半年間の売れ行きはどうでしたか。

 発売当時は実勢6万円台で売り出したのですが、この価格でさえ「破格の安さ」と評判になり、当初は毎月5000台程度のハイペースで売れました。ところが、2、3カ月経過したころから失速し、尻すぼみの状態になってしまったのです。そのため、半年間の合計販売台数も2万台程度で、当初の目標値の6割ほどにとどまりました。今回値下げしたのも、失速した販売をてこ入れすることが大きな狙いの1つです。

■発売直後の山は高かったが、その後の谷も深かったわけですね。なぜ、そうなったのでしょうか。

 恐らく、RAIDの価値を知っている人が、まだ少ないからだと思います。価値を知っている人は、6万円台の安さに魅力を感じてすぐに飛び付いた。そこで、1回大きな波が来たわけです。しかし、多くのパソコンユーザーにとってRAIDは未知のものだし、メリットもよくわからない。だから、その後が続かなかった。購買層の厚みが薄い分、失速も早かったのだと思います。

 この半年間の売れ行きを見て改めて認識したのは、やはり、RAIDのメリットがまだ十分に浸透していないということです。「RAID」を「レイド」と読むことを知らない人だって大勢いると思います。まだ、それだけ敷居が高いということですね。従って、メリットや価値をもっと知ってもらえるように、我々も努力しないといけません。

[搭載されているRAID5という仕組みは:次のページへ]