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 2007年末、新橋と秋葉原に立て続けにオープンしたヤマダ電機の新店舗を取材しました。開店直後の店内で、最も混雑していた場所はノートパソコン売り場。目玉商品として並んだ10万円前後のノートパソコンに、購買者が殺到していたのです。これを見る限り、低価格のノートパソコンには大きな需要があるようです。

 2008年の年明け早々、「とにかく安いノートパソコンが欲しい」という要望に応えてくれる製品が日本に上陸します。台湾アスーステック・コンピューターの低価格ノートパソコン「Eee PC」です。同社は台湾や北米などで、すでに発売しているEee PCを日本にも投入すると発表しました。発売予定は2008年1月末~2月上旬で、予想実勢価格は5万円前後です。海外ではOSとしてLinuxを搭載していましたが、国内モデルではWindows XPを採用します。今のところ、スペックの詳細は未定です。

今回試用したEee PC。英語キーボードを搭載している。キーピッチは約16mmで、慣れればタッチタイピングも可能

 Eee PCはなぜこんなに安いのか。どれほどの用途に使えるのか。性能は十分なのか。海外から個人輸入した製品を入手して、検証してみました。値段が安いだけに、画面サイズや記憶容量が小さいといった弱点はあるものの、実際に触れて見ると、用途によっては十分に実用に耐え得る製品だと感じました。

 実物を見ると、写真で見たよりも小さく感じました。本体の幅は約22.5cm、奥行きは約16cmで、B5ファイルサイズよりも一回り小さいのです。いわゆる携帯ノートのサイズです。重さは0.92kgと、手に取ると軽く感じます。

 今回入手した製品は、OSに日本語版のWindows XP Professionalをインストールした状態になっていました。Windowsを動かすと動作が遅いのではないかと心配でしたが、Webブラウザーやワープロ、表計算ソフトを使っている分には、速度に不満はありません。Webブラウザーでもキビキビと内容が表示され、YouTubeの動画も表示できました。Word 2002、Excel 2002を動かしたところ、遅いと感じることはありませんでした。

 キビキビと動くのは、記憶媒体としてハードディスクの代わりに、読み取りが高速なSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を採用しているからでしょう。台湾アスーステックはCPUの種別を公開してませんが、今回借りた製品でシステムのプロパティを見るとCeleron M 900MHzと表示されます。メモリーは512MBです。

 この製品の弱点はディスプレイのサイズと記憶容量です。ディスプレイは7型の横長液晶で、解像度は800×480ドット。Webブラウザーを1つ開いたら、画面がいっぱいになってしまいます。このあたりは、割り切って使うしかないでしょう。

 これ以上に、記憶容量については不満を感じそうです。Eee PCの海外向けモデルは記憶容量が2G~8GB。SSDは値段が高いため、容量の小さなSSDを搭載しているのです。現在発売されている一般的なノートパソコンは100GB以上のハードディスクを搭載しています。これに比べると、記憶容量は圧倒的に少ないのです。

 今回借りた製品は、4GBのSSDを搭載していますが、Windows XPにWord 2002、Excel 2002、PowerPoint 2002のほか、各種ユーティリティーを入れた状態で、空き容量は700MB程度。残りの空き容量を気にしながら、うまくやりくりするしかないでしょう。本体側面にはSDカードスロットやUSB端子を搭載しているので、大きなデータはSDカードやUSBメモリーに保存するというユーザー側の工夫も必要でしょう。

 これまで1kgを切る携帯ノートといえば、20万円以上の製品がほとんどでした。低価格で購入できる携帯ノートを探していた人にとっては魅力の製品といえるでしょう。これだけの低価格となれば、一部のモバイル機器ファンだけでなく、一般ユーザーの注目を集める製品になる可能性もあります。発売の予定日までは、あと1カ月ほどに近づきました。国内のパソコン市場にどのような衝撃を与えるのか。Eee PCの動向に注目していきます。