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 今回からTCP/IPの上で動くさまざまなアプリケーション・プロトコルを中心に解説していきます。今回は、それぞれのアプリケーション・プロトコルを解説する前段階として、アプリケーション・プロトコルを全般的に解説します。

 前回まで、インターネットで使われるさまざまなプロトコルを定義するRFC(Request for Comments)について解説しました。アプリケーション・プロトコルの多くは、このRFCがオリジナルの定義となっています。このため、今後はときどきRFCを参照することになります。読者のほとんどは、インターネットにアクセスできると思われますので、必要に応じてRFCを入手してください。もっとも、最初から読みこなすのは難しいので、手始めに理解しているプロトコルなどを読んでみるといいでしょう。

アプリ・プロトコルとは

 アプリケーション・プロトコルとは、TCP(伝送制御プロトコル)やUDP(ユーザー・データグラム・プロトコル)の上で動くプロトコルの総称です。TCP、UDPは、「トランスポート層」(あるいはサービス層)と呼ばれ、その上は「アプリケーション層」と呼ばれます。このため、この層にあるプロトコルを、アプリケーション・プロトコルといいます。

 実際には、この部分は、OS上で動くさまざまなアプリケーション・プログラムで実現されていることが多くなっています。たとえば、電子メール・ソフトは、アプリケーション・プロトコルであるPOPやSMTPを実現するモジュールを内部に持っています。

 多くのアプリケーション・プロトコルは、必ずしもTCP/IPを前提にしたものではありません。しかし、現実として、TCP/IPの上で使われることがほとんどです。前提としていないというのは、プロトコルを実現するにあたり、TCPやUDPなどの機能を必要としない、あるいは制御をしないということです。

 連載の第1回で説明したように、ネットワーク・プロトコルは階層化されています(図1)、ある層のプロトコルは、ほかの層がなんであるかを意識しないで動けるように作ることが普通です。

図1 アプリケーション・プロトコルは、TCPもしくはUDPの上で動作する。階層化されたネットワークでは、下位層の内部は上位層からは見えないため、同じアプリケーション・プロトコルが直接通信しているように扱える。

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