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 現在では、コンピュータといえばGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)を使うのが標準的です。しかし、かつては、コンピュータといえば、テキスト・ベースのコマンド・ラインを使うものが普通でした。Telnetは、ネットワークを介してほかのホストに接続し、コマンド・ラインでコンピュータを使うためのプロトコルです。UNIX系のOSやWindows系OSにも同名のtelnetというプログラムが用意されています。UNIX系のOSは標準でこのTelnetによる接続を受け付けるようになっています。Windows2000/XPもTelnet接続を受け付けられます。

 Telnetとは、TELcommunications NETwork protocolの略です。基本的には、あるホストから別のホストにネットワークを介して接続してコマンド・ラインを使うためのものです。また、プログラム同士がTelnet接続により協調的に動作する場合もあります。

 多くのアプリケーション・プロトコルは、このTelnetをベースにしたテキスト・ベースのプロトコルを採用しています。というのは、Telnetは、さまざまな種類のホストが、正しくテキストをやりとりできるように作られているからです。

 最近では、生まれて初めて触ったコンピュータがWindowsパソコンという人が多いでしょう。コマンド・ラインでコンピュータを使った人や、端末からコンピュータを使った人は、あまりいない時代になってしまいました。そこで、Telnetを解説する前に、GUI以前のコンピュータやコマンド・ラインについて多少解説しておくことにします。また、ご自身のパソコンでコマンド・ラインを実際に使ってみるといいでしょう。というのも、Telnetは、こうしたコマンド・ラインの基本的な部分を体感しているほうが理解しやすいからです。

端末とコンピュータ

 かつてコンピュータは高価で、1台のコンピュータを多数のユーザーが同時に利用していました。このときにはTSS(Time Sharing System:時分割システム)という仕組みを使っていました。このとき、コンピュータを操作するのに「端末」と呼ばれる装置を使っていました。端末はキーボードと表示機能を備えた装置で、コンピュータ本体に比べると安価でした。この端末を多数、コンピュータに接続して使っていました。

 端末は最初、タイプライターのようなものでした。つまり、入力装置にキーボードを使い、表示装置にはプリンタを使っていました。しかし、プリンタは速度が遅く、また機械装置であるためメンテナンスの手間がかかり、故障も多いという問題がありました。このため、表示装置はCRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管ともいいます)を使った「キャラクタ・ディスプレイ」となりました。