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 4月1日といえば新年度が始まる日ですが、同時にエイプリルフールでもあります。例年インターネット上では、さまざまなイベントが繰り広げられます。

 今年も、ユーモアに満ちた企画が多くずいぶん楽しませてもらった一日でした。しかし一方で、私にとってはかなり悩ましい日でもありました。発表されるニュースそれぞれについて、「エイプリルフールのネタではないか」を気にしなければならなかったからです。

 いかにもエイプリルフール用だということが明らかな場合は、いいのです。今年でいえば、「Yahoo! Japan」が典型例です。トップページのある部分をクリックすると画面がいきなり黒くなり、インベーダーの侵略が始まるというものでした。これだけ派手だとさすがにネタであることがはっきりしているし、ご丁寧に「4/1はエイプリルフールです」と注意書きが入っているので迷うことはありません。

インベーダーに侵略されたYahoo! Japan

 これに比べると、グーグルのネタは迷った人がいたかもしれません。日本のグーグルが公開したのが、「Googleダジャレサーチ」。「OyajiBot(オヤジボット)」という名のプログラムが世界中からダジャレを集め、ダジャレの質を自動的に判定する「KudaRank(クダランク)」という手法で優れたものを厳選して提示する……。ダジャレサーチの公式ページの説明を読めば「ネタだな」とすぐに分かるのですが、やっかいなのが通常の検索結果の中にダジャレサーチの結果が紛れ込んでいたことです。

 各地で美しい桜が見られる今日この頃、「花見(はなみ)」でGoogle検索をする人は多いでしょう。すると検索結果の中に、「ハナミズが止まりません」という項目が入っています。そしてその下には、「世界中のダジャレを瞬時に検索」という説明文と共に、グーグルのURLが記載されています。これだけ読めば、グーグルがまた新しいサービスを始めたのかな、と思う人がいても不思議はないでしょう。

「花見」の検索結果の中に紛れ込んだダジャレ

 同じグーグルでもオーストラリアのグーグルは、未来を検索できる「gDay」という技術を発表しました。グーグルはインターネット上にある世界中の情報を集めているので、それらを分析することで、24時間後のインターネットを予想できるというのです。エイプリルフールのネタだと分かった上で聞けば「そんなバカな」と思いますが、何の予備知識もない状態では一瞬本気にしてしまう可能性はあります。大量のデータに基づいて未来を予測するというのは株価予測などでも一般的な手法ですから、「あのグーグルならあり得るかも」と思ってしまうわけです。

 そしてこの日、米国のグーグルから飛び込んできたのが、オンラインワープロの「Google Docs」がオフラインでも利用可能になる、というニュースでした。これは冷静に考えても、十分あり得る話です。同社は2007年に、Webアプリケーションをオフラインでも利用可能にするソフト「Google Gears」を公開していますから、むしろ待ちに待った発表ともいえるものです。

 しかし、この日の私はすぐにニュース記事を書くことができませんでした。「万が一エイプリルフールのネタだったら格好悪い」、そんな恐怖心があったからです。このニュースを発表した同社のオフィシャルブログを精読し、そのブログが書かれた日付が米国時間の3月31日であることを確認した上で、ようやく記事にできたのでした。