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 近年のブログの発達で、一般の消費者が素朴に思ったことをネットに書くという行為が当たり前になった。情報発信の敷居が低くなったことで、世の中で発売されている商品や会社、サービスになどに対して忌憚(きたん)のない意見を目にする機会が多くなったと感じている人も多いだろう。

商品名をそのまま入れてもニュース記事ばかり

 これは経営者にとっては、自分の会社自体や会社が製造や販売をしている商品が消費者からどのように思われているか、本音の部分を知る機会が増えたということでもある。一般消費者や商品利用者の意見を知ることで、経営や商品企画に活かせる部分はたくさんある。では、そうした「評判」を検索エンジンで調べるにはどうすればいいのか。

 手っ取り早く自分の会社や発売している評判を調べようと思って「会社名」や「商品名」そのものをGoogleに入れて検索したことがある人は多いだろう。しかし、会社名や商品名で普通に検索した場合、ニュースに取り上げられるような会社や商品である場合、ニュース記事が検索にヒットしてしまうことが多く、なかなか使っている人の「生の声」が見つかりにくい。

 そんな場合は、個人が運営していることが多い「ブログ」に検索対象を絞って検索すれば、自分の会社名や発売した商品への言及が見つかりやすくなる。

ブログを対象に検索する方法とは

 Googleでブログに対象を絞って検索するには、検索したい会社名もしくは商品名に加えて「trackback」と「トラックバック」を「OR条件」として加えて検索すればよい。

 trackback(トラックバック)とは、ブログ特有の自動リンク通知システムのこと。多くのブログに必ず含まれる単語である。ただし、ブログサービスによって「trackback」と英字で表記されることもあれば、「トラックバック」とカタカナで表記されることもある。どちらかを含むという意味で、「trackback」と「トラックバック」をOR検索すれば、多くのブログを対象にして検索することができるようになる。

 商品名の型番に「-(ハイフン)」が入るような商品の場合、Googleが自動的に型番の文字列を分割してAND検索してしまうため、半角の「"(ダブルクォーテーション)」で区切ってフレーズ検索するといいだろう。

 例えば、ソニーが発売している人気のネットワークウォークマン「NW-HD5」の評判を調べたい場合、具体的な検索式は「"NW-HD5" trackback OR トラックバック」もしくは「"NW-HD5" ( trackback | トラックバック )」となる。

 OR検索(いずれかのワードを含むページを検索したい場合に利用する)を行いたい場合、2つの単語の間に「半角大文字」で「OR」を入力(ORの前後には半角スペースを入れること)するか、( ) の間にパイプ文字(|)を半角で入力すればOK。やり方がよくわからない人は検索オプションを使えばいいだろう。これにより、「NW-HD5」という商品に対して言及しているブログが中心的に検索される。

 また最近Googleは、ブログの検索に最適化したGoogle Blog Searchというサービスをベータテストとして公開している。まだテスト段階であり、日本語には対応していないとされているが、実際には日本語に言語を絞って検索することが可能だ。今後検索の精度も上がってくると思われるので、直接ここのサービスから会社名や商品名で検索してもいいだろう。

ブログ専門検索サービスが続々登場

 ちなみに、こうしたブログ専門検索サービスはほかにもたくさんある。gooブログの検索エンジンや、livedoor サーチブログNAMAANBulkfeedsAsk.jp : ブログ検索など、さまざまなサービスが存在する。同じキーワードで検索してもそれぞれ異なる結果が表示されるので、徹底的に会社名や商品の評判を調べたい場合はこれらのサービスを使い分けて検索するといいだろう。

 これまで説明してきた方法にも欠点がある。ブログに書かれている記事しか検索できないのだ。ブログ以外のページも対象にして自社の商品やサービスの評判を検索したい場合、「ネガティブ」なキーワードと一緒に検索してみるのがオススメだ。

 例えば、「NW-HD5」のように音楽プレーヤーの場合は「"NW-HD5" 操作性が悪い」というように、ネガティブなキーワードと一緒に検索することで、ブログ以外の掲示板などでの評判を見つけることができる。

 ネットというのは、商品に対するポジティブな評価よりもネガティブな評価の方が具体的にポイントを挙げて書かれることが多い。その意味で自社の商品に対して自分で認識している「弱点」をAND検索することで、消費者の率直な意見を見つけやすくなるはずだ。

掲示板で評判を調べる方法とは

 ブログ以上に忌憚のない自社や商品の評判が知りたい人は、匿名掲示板に対象を絞って検索するという方法もある。2ちゃんねるを中心とした匿名掲示板のログに絞って検索を行うのは、実は簡単。調べたい会社名(商品名)に「掲示板に戻る」というキーワードを加えてAND検索すればいい。

 この「掲示板に戻る」というフレーズは、2ちゃんねる系のスレッドフロート式掲示板で必ず含まれる単語。そのため、これを加えることで掲示板のログを見つけやすくなるのだ。また2ちゃんねるだけに絞って検索したい場合、「site:2ch.net」というドメイン指定検索を行うことで、2ちゃんねるの掲示板のログだけを抽出することもできる。

ネットの意見は“差し引いて”参考にすべき

 最後にお断りしておくが、こうした匿名掲示板に投稿される意見は、有用なものもある反面、単なる誹謗中傷も少なくない。掲示板ばかり見ていると、ついつい掲示板に書かれているものすべてが「消費者の総意」と錯覚しがちだが、ある程度読む段階で差し引いて考えた方がいいだろう。

 ブログにしても掲示板にしても、その感想を書いた人が専門家並みの知識を持った上で書いているのか、それとも単に使い方がよく分からず文句を言ってるのかを判断することは難しい。あくまでネットの評判は「材料」と考え、自分にとって有益な情報をフィルタリングできる冷静な判断力が求められる。

■津田 大介 (つだ だいすけ)

【略歴】
1973年東京都生まれ。週刊誌、インターネット誌、ビジネス誌、音楽誌などを中心に幅広いジャンルで執筆。ここ数年はネットカルチャーやネットワーク時代の音楽の在り方について多くの原稿を寄稿。主な著書は、目的別にGoogleの活用法を解説した『ググる』、ネット通販サイト「Amazon」の活用法を解説した『アマゾる』(両書とも毎日コミュニケーションズ刊)など。

【関連URL】
音楽配信を中心としたデジタルコンテンツ流通、著作権問題などの関連ニュースを集めた情報サイト「音楽配信メモ」(http://xtc.bz/)も運営している。