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 ブロードバンド回線の普及を背景に、アニメーションや動画を多用した“リッチな”Webサイトが急増している。例えば、2009年にスタートした「ドミノオンライン本店」(図1)。宅配ピザを注文するWebサイトである。注文の際に楽しめる仕掛けが多数凝らしてある。注文すると、ピザの製造工程に合わせてドラマ仕立ての映像が流れる。エンドロールには、出演者として注文者の名前まで入る凝りようだ。同社はiPhone向けに、現在地を参照して注文できるアプリケーションも提供している。

【ここに来てWeb技術が急速に進化している】
図1 宅配ピザのドミノ・ピザ・ジャパンは、Webサイト「ドミノオンライン本店」を運営中。注文からピザが届くまでの間、各工程を動画などで楽しめる「ピザトラッキングショー」というサービスを提供。最近は、iPhone向けのアプリケーションを開発し、公園など屋外でも現在地を指定して注文できるようにしている
図1 宅配ピザのドミノ・ピザ・ジャパンは、Webサイト「ドミノオンライン本店」を運営中。注文からピザが届くまでの間、各工程を動画などで楽しめる「ピザトラッキングショー」というサービスを提供。最近は、iPhone向けのアプリケーションを開発し、公園など屋外でも現在地を指定して注文できるようにしている
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 Webサイトを制作する側の希望は、少しでも多くのユーザーに、なるべく長く滞在してもらうこと。ドミノオンライン本店のような凝ったWebサイトを作り、機器や場所を問わず誘導できることが望ましい。このニーズに応える新しい技術として、注目を集めるのが「HTML5」だ。

プラグインがなくても

 1992年に誕生したHTML。その最新バージョンとして現在標準化が進められているWebページの記述言語が、HTML5である。Web制作者は文字や画像などをどう配置するかをHTMLの書式に従って書くことで、Webページを制作する。

 HTML5が進化した点を一言で表すと、プラグインがないと実現できなかった機能の多くを採り入れたことにある。プラグインというのは、HTMLでは表現できない複雑な処理ができるWebブラウザーの追加ソフトのことだ。

 HTML5に対応した機能が一部追加されたWebブラウザーや、WebサイトでHTML5を活用する例も既にある。米グーグルのWebメール「Gmail」がその一つ。同社のHTML5対応Webブラウザー「Chrome」で利用すると、ファイルをドラッグ・アンド・ドロップして添付できる(図2)。従来ならプラグインを必要とする機能を、HTMLだけで実現している。

【何の変哲もないGmailの画面だが……】
図2 Webブラウザー「Chrome」上でWebメール「Gmail」にアクセスし、添付ファイルをドラッグ・アンド・ドロップしているところ。実は仕組み的にはプラグインを使っていない
図2 Webブラウザー「Chrome」上でWebメール「Gmail」にアクセスし、添付ファイルをドラッグ・アンド・ドロップしているところ。実は仕組み的にはプラグインを使っていない
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