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 2012年は、「第3.9世代(3.9G)」の移動体通信サービスが相次ぎ登場する。これまで主流だった「第3.5世代(3.5G)」の後継となる通信規格だ。通信速度が速く、それでいて価格は3.5Gと同水準が見込まれる。

 3.9Gには「LTE(Long Term Evolution)」や「TD-LTE」と呼ばれる方式がある。3.5Gと同じ幅の電波(帯域)を使うが、電波の利用効率が3.5Gより飛躍的に高い。通信速度は3.5Gが速度が下り最大7.2M~42Mbps程度なのに対し、3.9Gでは下り最大37.5M~110Mbpsに達する。

 サービス競争が本格化するのは2012年の春商戦から。ソフトバンクモバイルとイー・アクセスが新サービスを相次いで開始。年末にはKDDIもLTEを提供予定だ。

 これら3つのほか、NTTドコモのLTEサービス「Xi」と、KDDI系列のUQコミュニケーションズが展開する「UQ WiMAX」が先行しており、3.9Gの選択肢が一挙に広がる。また、NTTドコモは秋~冬にかけてXiの高速化を準備中だ(図1)。

●2012年は高速通信サービスが続々
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 各社が3.9Gで重点を置く部分は、通信速度、料金、エリア、対応端末などまちまちだ。次ページから順番にポイントを見ていこう。