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 ケーブルから解放され、自由に移動しながらデータをやり取りできる。そんな便利な無線通信は、ネット上の情報にアクセスするために不可欠なものとなっている。ただ、これまで無線通信は方式が数多く登場してきた。さらに今後も新しい方式の規格が続々登場する予定だ。製品の仕様表に並ぶ英文字や数字にどんな意味があるのか、迷ってしまう人も多いだろう。本特集では、無線でデータを送る仕組みや特徴を理解するための勘所を紹介しよう。

理論値の速度は出ない

 無線方式は主に屋内で使う近距離の通信と、主に屋外で使う広域の通信に分けられる(図1)。近距離の通信には、パソコンユーザーにはなじみ深い無線LANのほか、Bluetoothなどがある。広域通信は携帯電話やスマートフォンのほかモバイルルーターなどが使う。携帯電話の事業者が鉄塔やビルの屋上などに設置した基地局と通信をする。

●無線通信の方式にはさまざまな種類がある
図1 主に屋内で使う近距離の通信と主に屋外で使う広域の通信に分類できる。広域の通信は、携帯電話用として発展してきたもので、携帯電話の通信網に接続するための通信料金を支払う
図1 主に屋内で使う近距離の通信と主に屋外で使う広域の通信に分類できる。広域の通信は、携帯電話用として発展してきたもので、携帯電話の通信網に接続するための通信料金を支払う
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 最近では技術の進歩によって、無線の通信速度が著しく向上している。中には数百Mbpsの速度で接続できる方式もある。注意しておきたい点は、理論上の通信速度と、実際の速度は異なること(図2)。理論上の速度は物理的な最大値を示したもの。実際には、データのほかに制御用の信号などを送るため、それよりも速度は低くなる。周辺の電波環境やノイズの影響を受けるので、実際の速度はさらに下がる。

●通信速度の理論値と実効値は異なる
図2 無線LANなどの機器に書いてある通信速度は理論上の最大速度であることが多い。制御用信号などを割り引くと、実際の通信速度はそれよりも低くなる。図のようにメーカーが計測した値を記載する製品もあるが、ユーザーの利用環境によってはそれを下回ることもある
図2 無線LANなどの機器に書いてある通信速度は理論上の最大速度であることが多い。制御用信号などを割り引くと、実際の通信速度はそれよりも低くなる。図のようにメーカーが計測した値を記載する製品もあるが、ユーザーの利用環境によってはそれを下回ることもある
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