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 映像をよりきれいに表示するために画面の高解像度化が進んでいる。その一方で、モバイル機器にとって消費電力の低減は大きな課題。高解像度と低消費電力の2つの特性を併せ持つ液晶技術で一歩先を進んでいるのはシャープの「IGZO」液晶だ。

 IGZOの技術を使った薄膜トランジスタは従来の半導体と比べて電気の流れやすさが20~50倍になる。この特性により、液晶を制御するためのトランジスタを小型化できる。光の透過率が向上するため、表示を微細化してもバックライトの明るさは抑えられる(図1)。IGZOのトランジスタは電荷が漏れにくいという特性もある。これを生かし、静止画などを表示する際には、画面の書き換え動作を停止できる。この仕組みも消費電力の低下に役立っている。

●高解像度と長時間駆動を両立するIGZO液晶
図1 IGZO液晶には、液晶のドットを制御するトランジスタを小さくできるという特性がある。画面の解像度を上げても、バックライトの光を透過しやすく、省電力化を実現できる
図1 IGZO液晶には、液晶のドットを制御するトランジスタを小さくできるという特性がある。画面の解像度を上げても、バックライトの光を透過しやすく、省電力化を実現できる
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強度を高めて曲面型も

 スマートフォンやタブレットの画面表面に多く使われるのは、硬度の高い強化ガラスだ。表面の分子を化学的に加工して強度を高めている(図2)。ガラスメーカー各社は成分や製法に工夫を加え、改良を進めている。例えば、米コーニングの「Gorilla Glass 3」は傷に対する耐性を同社の従来製品と比べて3倍にしたという。

●たたいても落としても割れない頑丈なカバーガラスがさらに進化
図2 強度が高く、傷が付きにくい強化ガラスカバーを採用するスマートフォンやタブレットが増えている。旭硝子の「Dragontrail」や米コーニングの「Gorilla Glass」はガラス表面の分子を過密状態にすることで強度を高めている。より傷を付きにくくするなど、ガラス成分や製法の改良も進んでいる。図は旭硝子提供の資料を基に作成
図2 強度が高く、傷が付きにくい強化ガラスカバーを採用するスマートフォンやタブレットが増えている。旭硝子の「Dragontrail」や米コーニングの「Gorilla Glass」はガラス表面の分子を過密状態にすることで強度を高めている。より傷を付きにくくするなど、ガラス成分や製法の改良も進んでいる。図は旭硝子提供の資料を基に作成
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