2014年4月8日(日本時間の9日)まで、あとわずか。日本マイクロソフトによるWindows XPへのサポートが、いよいよ終了する。マイクロソフトやパソコンメーカー各社、セキュリティの専門家などは、XPから安全性の高い別のOSに移行することを、早くから呼びかけてきた。
XPを使い続けているユーザーにとっては、サポート終了に向けた対応が必須だ。既に新しいWindowsを使っているユーザーも、いずれはやって来るサポート終了に備え、この問題について考えてみよう。
XPは初代iPodと同年代
Windows XPは、ソフトウエアとしては異例といってよいほど長く12年間もサポートが続いてきたOSである。発売されたのは2001年10月のこと。パソコンが企業の業務端末としてだけでなく、一般家庭や社会全体に浸透していった時代だ。
内閣府の調査によると、一般家庭における当時のパソコン普及率は、1999年が29.5%、2000年が38.6%。2001年が50.1%で初めて半数を超えた。インターネット世帯普及率は、2001年に60.5%となり、前年の34.0%から大幅にポイントを増やした(総務省調べ)。こうしたタイミングで登場したWindows XPは、標準的なパソコンOSとして一般家庭にも広く普及していった。
2001年といえば、国内では第一次小泉内閣が発足し、米国では9.11同時多発テロという痛ましい事件があった年(図1)。野球選手のイチローがシアトル・マリナーズに移籍して米大リーグに挑戦したのもこの年だ。米アップルの音楽プレーヤー「iPod」も同じ年に初代モデルが世に出ている。年末に選ばれた新語・流行語大賞のトップ10には「ブロードバンド」が入った。
Windows XPが登場したのは、近いようで遠くなりつつある、そんな2001年だった。