LTEの拡張版となる次世代のモバイル通信方式。理論上の最大通信速度は3Gbps。離れた帯域の周波数を組み合わせて通信できる機能により、通信事業者が必要な周波数幅を用意しやすくなる。
スマートフォンで主に使われているモバイル通信方式「LTE(long term evolution」の最大通信速度は、現状で75M~150Mbps。この通信をさらに高速化できる次世代の通信方式「LTE-Advanced」がまもなく登場する(図1)。
LTE-Advancedの理論上の最大通信速度は3Gbpsになる。通信に使う電波の周波数幅を最大100MHzに拡大。また、複数のアンテナでデータを多重送信する高速化技術MIMOにより、アンテナを最大8本に増やして高速化を可能とする。
ただし、実際には小型のモバイル機器に多数のアンテナを実装することは難しい。現状のLTEでも、MIMOのアンテナ本数は最大4本だが、実装は2本となっている。そのため、実際のサービス上の通信速度は、理論上の最大300Mbpsよりも低い。LTE-Advancedの時代でも、スマートフォンなどが搭載するアンテナは2本のままとなりそうだ。