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 朝起きてやることの一つに、昨日の出来事の「振り返り」があります。今日は昨日の続きであり、明日は今日の続き。そういう時間の連続性を、少しの時間を使って確認する。あるとき気付いたのですが、この作業をやるのとやらないとでは、時間の感覚が大きく変わってくるんです。

 毎日をその日その日で過ごしていると、時間はあっという間に過ぎていきます。もう月末、もう年末、もう期末。過ぎ去った時間の長さに気づくのはたいてい、なにかの期間の「末日」。子供のころ、夏休み最後の日になって急に、夏休みの終わりを実感したように、終わりが来ないことには、その時間の大切さに気づかない。誰もがそんな経験があるのではないかと思います。

 大きな話で言えば、人生だってそうかもしれません。最期の日になって、「もう終わりなんだ・・・・・・」と、はっとする。思い残すことはない、ということならいいですが、そうでないとしたら、その日まで時間の大切さに気づかなかったというのは、ちょっともったいない。

 冒頭の「昨日の振り返り」ですが、その「終わり」を毎日確認する、ということなのです。「昨日一日が終わったけれど、何をやったのだろうか?」という振り返りは、確かに小さなことかもしれません。しかし、振り返ることによって、貴重な1日を過ごしたのだという認識が芽生え、今日1日をもっと充実して過ごそうという思いが自然と生まれてきます。今過ぎていこうとしている時間が大切なんだという時間感覚が生まれてきます。

 何かをしようとするとき、強い決意でもって物事を進めることが重要だと考えることが多いと思いますが、実は、ふとした小さな“気付き”からわき上がる自然な感情も、同じくらい強力な推進力をもっています。「昨日、ちょっと無駄に過ごしてしまったなあ」という小さな振り返りによって、今日の1日が想定していたよりも少しだけ充実する。こういう小さなハックが、結果として、大きな成果を導き出します。

 朝、ちょっとだけ昨日を振り返る。そして時間の大切さをちょっとだけ実感する。忙しい朝だからこそ、そうした落ち着いた瞬間を作ることが大切なのです。