PR

 これで日本のお茶の間にもラン・ランの名前がぐっと有名になったかも。北京オリンピックの壮大な開幕式に、中国出身のスターピアニスト、ラン・ラン(郎朗)が登場した。純白のグランドピアノに5歳の少女とともに座ったラン・ランが奏でたのは、葉小綱の「星光燦爛」。少女の気まぐれな仕草が冷や冷やさせたが、これもチャン・イーモウの演出の内だったという。ちなみに映画監督チャン・イーモウの名は、クラシック音楽ファンには北京・紫禁城でのオペラ「トゥーランドット」の演出家としても知られている。

 ラン・ランは1982年生まれの若いピアニスト。まだ26歳になったに過ぎない。にもかかわらず、オリンピックのような国家的大イベントに出場するのだから、彼の名声は留まるところを知らない。音楽界では以前からラン・ランの才能は十分注目されていた。今から13年前、1995年に仙台で開催された「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール」で当時13歳のラン・ランは第1位を獲得している。以後、十代半ばで米国フィラデルフィアに住まいを移し、17歳で代役としてシカゴ交響楽団とチャイコフスキーの協奏曲を共演してセンセーショナルな成功を収めた。アメリカに続き、欧州にも活躍の場を広げ、著名コンクールを受けるまでもなく世界的なキャリアを築いてしまった。メジャーレーベル、ドイツ・グラモフォンとも契約を結び、レコーディングも好調だ。

 それにしてもラン・ランの華々しい活躍には驚かされる。あまりにも若いので、「気鋭のピアニスト」くらいに思っていたら、あっという間にスーパースターになってしまっている。驚いたことに先日、彼の自伝が発売された。書名は『奇跡のピアニスト 郎朗(ラン・ラン)自伝~一歩ずつ進めば夢はかなう』(WAVE出版)。中国ではベストセラーとなったというのだが、まだ26歳で自伝とは。クラシック音楽の世界で26歳といえば、まだまだ駆け出しの年齢ではないか。一般的に言っても、人生半ばどころかまだ三分の一くらいと思われるのに、もう自伝。

 だが、それくらいで驚いていてはいけない。ラン・ランの公式サイトでさらに強烈なアイテムを見つけてしまった。なんと、ラン・ラン・モデルのadidasのスニーカーが発売されているのである。写真も掲載されている。いつものダイナミックなポーズでのけぞりながらピアノを弾くラン・ランの足元には、adidasのスニーカーが!

 シューズがどんな色か、説明する必要もないだろう。もちろんピアノと同じく黒だ。そしておなじみadidasの三本線が何色かといえば金色である。そう、グランドピアノの三本のペダルのように。

 さすがオリンピック・イヤー。さすがadidas。これまではピアニストが契約する相手といえば、スタインウェイやヤマハのような楽器メーカーだった。だがこれからは彼らの指先と同じくらい、足元に視線が行ってしまいそうだ。憧れのピアニストが履いているのはadidasなのかPUMAなのか。世界中のピアノ学習者たちが、お気に入りのピアニストと同じシューズを履く時代がもうそこにやって来る……わけないか。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

  • Lang Lang.com

  • Lang Lang's ADIDAS

  • ラン・ラン(ユニバーサルミュージック/アーティスト・サイト)