ここだけの話だが、私は耳の穴が小さい。
他人様の耳の穴とじっくり見比べたことがないのでどれほど小さいのかはわからないのだけれど、以前、突発性難聴の疑いで耳鼻科で検査をした際にイヤホンがうまく入らず、お医者さんに「耳の穴が小さいのでイヤホンを取り替えましょう」と言われたことがあるので、おそらく標準より小さいのであろう。
まあ、ここだけの話というのはウソで本当はよそに触れ回っていただいても一向に構わないのだが、若干恥ずかしい。肝っ玉が小さいとか器が小さいとかケツの穴が小さいとか、情けない慣用句の数々が脳裏をよぎる。
というわけで、私のちっぽけな耳の穴にしっくりくるイヤホンにはなかなかめぐりあえない。
普通サイズのイヤホンだとすぐに耳からこぼれ落ちてしまうし、Sサイズのものでも耳に入れてしばらくすると痛くなる。
iPodを持ってはいるものの、耳に合うイヤホンが見つからなかったため、滅多に使うことはなかった。
だが、スピーカー付きのiPhone様を我が家にお迎えして以来、音楽を聴く機会が格段に増えた。
皿洗いしながらiTunes。洗濯物をたたみながらiTunes。ベッドに寝転がりながらiTunes。
さらばイヤホン。耳の痛みに耐えながら音楽を聴いていたツライ時代を思うと夢のようである。
押し入れに眠っていた古いCDを軒並みiTunesに入れて楽しむ日々。うひょひょひょ。
iTunesの「情報をみる」というコマンドから表示される画面で歌詞を入力しておくとiPhoneで曲を再生しながら歌詞を表示できるのだが、「Lyrics Master」という便利なソフトを使えば非常にカンタンに歌詞を入力できるので、浮かれて次々と歌詞を入れていく。ああ楽しい。
浮かれついでに、ついAmazonのCDコーナーも覗いてしまう。
覗くだけならいいのだが、今まで買いそびれていたもの、以前レコードで持っていたけど懐かしくて買い直してしまうもの、見ているうちに欲しくなっちゃったものなどなど、あれもこれもと買ってしまうのが困りものである。

さらに困ったことには、iTunes Storeでも買い物をしてしまう私。
1曲150円から200円くらい。そこいらの喫茶店でコーヒー飲むより安い。
かくして気楽にポチっとクリックしてしまうわけだが、「塵も積もれば」の喩え通り、ふと気づくと結構な額を散財しているのだった。

これはいかん。
ただでさえヒッパクした我が家の財政がますます苦しくなってしまう。