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 ノートパソコンという、モバイルできるパソコンが登場してずいぶんと年月が経っていますが、Windowsがモバイルを強く意識したのは、Windows Vistaからだと言われています。もちろん、これまでのWindows XPなどでも電力管理などは行われてきました。しかし、これは、主に、CPUやチップセットなどのハードウエア側で用意した機能を利用するもので、Windowsがデバイスなどを管理する手前、どうしてもWindows側での対応が必要だったからという消極的なものでした。

 Vistaのプロダクツマネージャ(各担当ごとに結構な人数がいるそうです)の一人によれば、Vistaではメジャーになったノートパソコンを強く意識し、そのための機能を追加したと話しています。例えば、Windowsモビリティセンターなどです。

 当然、そのVistaの後継であるWindows 7でも、モバイルパソコンは強く意識されていて、省電力機能などが強化されると言います。ここで言う、省電力機能とはなんなのでしょうか? 一言で言えば、同等の処理をより少ない電力で実行するための機能です。

 どうやって消費電力を小さくするのかと言うと、「休んでいる時間をなるべく長くする」のです。これには、最近のCPUなどの省電力機能が関わってきます。CPUなどのハードウエアの省電力機能には、大きく2つあります。1つは、最高速度で動いているときの消費電力を下げること。もう1つは、何もしていないとき(これをアイドル状態と言います)の消費電力を小さくすることです。

 実は、バッテリー寿命などに大きく影響するのは、アイドル状態の消費電力を下げるほうです。最高速度で動作しているときの消費電力を下げるのには限界があるのに対して、何もしていないときの電力は限りなくゼロに近づけていくことができるからです。再び作業するため、CPUを最高速度で動作させる時間を許容すれば、HDDにメモリーなどの状態を保存して電源を切るハイバネーションのように、消費電力はほとんどゼロにすることが可能です。システム全体から見れば、何もしていない状態を作り出せば、より消費電力が下がることになります。

 CPUは、人間が作業する速さ比べるとかなり高速で動作します。例えば、マウスを動かしている間やキーを打っている短い間にも大量の処理をこなすことができます。逆に見ると、どんな場合でも、細かく休むことができるわけです。こうした状態をなるべく多く作るようにすれば、同じ処理でも消費電力を下げることが可能になります。

 これが可能になるのは、CPUやチップセットというハードウエアではなく、Windowsなどのオペレーティングシステムやアプリケーション側です。特にWindowsがなるべく休む時間を伸ばすようにすれば、消費電力に大きな影響を与えるのです。