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 ジェットコースターのように大揺れした2008年。時代の波に翻弄されるままにその幕が閉じ、2009年が始まった。景気不安、雇用不安、情緒不安と不安ばかりを抱えたまま新年を迎えたアメリカだが、いったい今年は何が起こるのか。2009年、私自身はこんなことに注目したいと考えている。

その(1)クラウド・コンピューティングを期待

 現在ちょうど準備している記事のために、最近SaaS(サービスとしてのソフトウェア)のパイオニア的企業でもあるセールスフォースの内情を少しずつ知る機会を得た。CEOのマーク・ベニオフ、共同創設者でCTOのパーカー・ハリス他、関係者に話を聞くにつれ、以前は夢物語のように見えたSaaSが今や現実的なものとして定着しているのだなあと実感。それよりも、こうしたサービスを提供する企業自体が、従来のような固定的な組織観ではやっていけないことを知った。SaaSを含め、クラウド・コンピューティングという新しいインフラによって、テクノロジーだけでなく、ビジネスや社会がどう変わるのかは実に興味深い対象だ。

その(2)グリーン・テクノロジーの分布

 これまでなかなかカバーする時間がなかったのだが、時機はもうパンパンに満ちている。太陽熱利用、電気自動車開発などの大掛かりな技術から、自宅のエネルギー消費、自分のカーボン・フットプリントを計測するといったようなウェブサイトまで、大小の技術が集合的に集結しつつある。そうした技術をうまくプロットしたいなあと思っている。

その(3)アンドロイド・フォンの競争力

 iPhone以外にも、おもしろい携帯がもう少し出て来てくれないと……。ここのところずっとそう考えているが、アンドロイド携帯が今年はいくつか発表されるはずだ。その中に興味深い機能やインターフェイスの試みがあるのを大いに期待したい。またIT企業(この場合はグーグル)が技術開発のインフラを提供するようなこのモデルが、この先どう発展するのかも見守りたい。

その(4)アップルはどうなるのか

 今年はアップルが変化する年になるだろう。スティーブ・ジョブズが年頭のマックワールドの基調講演に出ないと発表したことで、再び彼の健康説が疑われている。その噂が収まらないため、先日ジョブズ自身が異例のレターを出し、痩せているのはホルモン・バランスの崩れが原因で命に別状はなく、CEOも続けるとした。だが、私は完全な楽観は許されない事態なのではと推察しているし、回復してもこれまでのように一人のカリスマ経営体制を変えざるを得ないのではないかと考えている。また同社は、iPhoneを激安セールで知られる「アンチおしゃれ」なウォルマートで販売し始めた。今年、アップルの経営、ビジネス、スタイルがどう変わることになるか。

その(5)マッシュアップ、ウェブサービス、セマンティックウェブ

 いろいろなものがウェブ上でひとつのものとして統合表示され、機能することが、すっかり現実のものになった。ウェブがわれわれのワーク・プラットフォームとして進化する速度はますます加速化していて、ついていくのに息切れするほどだ。今年はじっくりと体験してみたいと思っている。

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