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 広告代理店では、広告表現のチェックをする際に、「自分の親でも分かるだろうか」という問いかけを行うことがあります。普段、意識していない人の視線から見つめ直してみることによって、アイデアが普遍的なものであるかどうかをチェックするのです。

 先日、大学生の団体に呼ばれて講演を行いました。「不確実性に立ち向かうためのライフハック」というタイトルの講演は、実はその内容を、昨年末に慶応MCC(編集部注:慶應丸の内シティキャンパス)夕学五十講で話したものと同じものにしました。そのときは社会人向けに語りかけたものを、今度は大学生に向かって話をする。このことが僕自身にどんな影響を与えるのか知りたかったのです。

 そして当日。大学生を目の前にして口から出てきたのは、これからの新しいワークスタイルについてでした。ちょうど就職活動真っ最中の学生たち。「正社員」という安定的なステータスがそれほど長くは続かない、いやもう崩壊しつつあることを指摘し、そのなかでどう生きていくべきなのか、現在は主流ではない生き方について話し始めることになりました。

 他人のルールに乗るのではなく、自分でルールを作り出す。ふと思い出したのは「海軍に入るくらいなら、海賊になったほうがいい」というスティーブ・ジョブズの言葉。僕は荒々しい海賊の手つきで、ライフハックを扱ってみたいと改めて思うのです。

 聴衆を変えることで、こうした思いもよらない発見があったりします。