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 ここ数回、自転車をキーワードに道路を巡る問題を見てきた。その過程で私は「真に自転車が走りやすい自転車専用レーンを作っていこう」と主張してきた。

 「なぜ、そうまでして自転車のための道路を整備しなければいけないの?今まで同様に自動車のための道を整備していけばいいんじゃないの?」

 答えは簡単。これから、自動車と自転車の中間にあたるような乗り物が、どんどん増えていくことが予想できるからだ。

 そして、なぜ自動車と自転車の中間の乗り物が増えるのか。これもまた非常に簡単な話だ。電動モーターと電池、それらを制御する技術が非常に発達したからである。

 例えば、2001年に発表された「セグウェイ」を覚えておられるだろうか。誰でも乗れることが売りであるセグウェイだが、日本では今のところ公道で乗ることはできない。法的には自動二輪車として、法律が定めるところのライトやウインカー、ブレーキなどを装着してナンバーを取ることができるのだが、国土交通省が認可を保留しているのだという(この情報はWikipediaによる)。

 国土交通省、あるいは警察庁がセグウェイの公道走行に慎重なのは、多分に既存の交通体系のどこに、セグウェイを位置付けたら混乱を起こさないかが見えていないからだろう。これがアメリカならば、「まず公道を走らせてみる。何か問題が起きたらその時点で考える」となるだろうが、日本の場合には事故が起きた時に責められるのは当局だ。事なかれ主事になるのも理解できないではない。

セグウェイは、モーター駆動の横2輪車。モーターをきめ細かく制御することで転倒を防いでいる(セグウェイのホームページより)。
セグウェイは、モーター駆動の横2輪車。モーターをきめ細かく制御することで転倒を防いでいる(セグウェイのホームページより)。

 しかし、問題はセグウェイだけではない。セグウェイは最近、自動車メーカーのゼネラル・モータース(GM)と共同で開発した「P.U.M.A.」という乗り物を発表した。横2人乗りの座って乗る大型セグウェイといった乗り物だ。

セグウェイとGMが共同開発した「P.U.M.A.」。基本的な技術はセグウェイと共通である(セグウェイのホームページより)。
セグウェイとGMが共同開発した「P.U.M.A.」。基本的な技術はセグウェイと共通である(セグウェイのホームページより)。
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 では、このP.U.M.A.は、日本の道路交通法ではいったいどのような区分になるのだろうか。道のどこを走ればいいのだろうか。「これぐらい大きくて早ければ自動車と同じ車道だろう」というならば、日本の公道を走れない現在のセグウェイと、このP.U.M.A. の線引きはどこにあるというのだろうか。