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 新型インフルエンザが猛威を振るっている。(まだ北米から帰国した感染者を隔離していただけの段階の)5月の連休明け直後に開催されたイベントでは、ある登壇者が会場に姿を見せなかった。というのも、3日前にアメリカから帰国したばかりなのだそうだ。ウイルスの潜伏を懸念してか、大事をとり発表を自粛したのだとか。

 その代わり、録音しておいた音声付きプレゼンテーションを代理人に持たせ、それを会場で流した。まだ当時は珍しかったが、この記事が掲載されるころにはこうした対応が増えているかもしれない。テレビ電話や画像付きチャットの利用も高まっている気がする。

 会場でふと話題になったのだが、北米では日本ほどマスクをしたがらないようだということ。日本は花粉症や季節性インフルエンザへの警戒心が高いためか、冬から初春にかけてマスク姿を見ることは少なくない。マスク自体も年々進化しており、高密度や触媒入りなど高性能なものまで出ている。マスクは顔の一部です……と歌うまではいかないが。

 対照的に北米だとマスク姿はあまり見かけない気がする。単に気のせいかもしれない。だが雑談で聞きかじった範囲だと、マスクをする人間に対して「なにマスクなんてしてるの?(そんなに病気なの?なら外出しないでよ)」的な感覚があるらしい。感染予防でマスクをするという感覚はあまりないのかもしれない。だとしたら、カナダを訪問した学生らが「街中でマスクをすると違和感があり、しなかった」と話していたというのも分かる気がする。

 加えてこれも素人の推測でしかないが、日本に比べて北米では口を覆うことへの抵抗感が高いような気がする。どこかで聞いたのだが、北米におけるコミュニケーションでは口元の表情が大事だそうだ。典型的なアメリカ人の顔写真を思い起こしてほしいのだが、特に口元で笑顔を強調しているはずだ。横方向に思い切り広げて「チー(ズ)」と。

 コミュニケーションにおいて口元が大事だと考えると、そこを覆い隠してしまうマスクを嫌悪する気持ちは分からなくない。肝心な部分を隠されると不審さを感じてしまうのだろう。欧米で透明なマスクがあれば意外と売れるかもしれない(冗談)。

 ついでに思ったのだが、欧米だとサングラスなら普通である。対照的に日本だと(年配者など)サングラスで目を覆うことに抵抗感を持つ人がいる。そう考えると、日本のコミュニケーションでは口よりも目を重視するのかもしれない。なんて思った。ちゃんとした統計に基づいたものではなく、あくまで雑感ではあるが。