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 視聴率の低迷が報じられていたTBSが、キムタク主演に、なんと脇役が水島ヒロくんと、豪華出演者にも、ガラス張りの研究所のセットにも、「お金をかけましたねぇ」という感じのドラマ「MR.BRAIN(ミスターブレイン)」で高視聴率を上げている。

 辛口の批評もあるけれど、1回目も、2回目も、3回目も見てしまった僕は、結構、楽しかった。ストーリーは、わりとシンプルだし、人気スターはやっぱり個性派ぞろいだし、最後に悪者がやっつけられるしで、スキッとした見終わった感がある。科学的な要素もふんだんに採り入れてあって、一緒にテレビを見ていた高校生の娘は「脳科学って、チョーおもしろいし」といって喜んでいる。その上「なんで社会科学なんかやってんの?」と私に聞く。余計なお世話だ!

 もっとも、辛口批評の内容は、これだけお金をかけたのに、推理、サスペンス、SFなどの玄人的な要求レベルに達していないというものが多い。でも、プロが喜ぶドラマよりは、視聴率の回復が絶対的な使命であるこのドラマなのだから、素人が楽しめるシンプルさと、少々のコメディタッチを重視して結果を出したわけだから「◎」(二重丸)と評価すべきだろう。

 ただ、「視聴率奪還計画」が、結果として、多数の超人気芸能人や、脳科学や殺人など人気のドラマ部品を組み合わせた感じになってしまったところは、せっかく新生TBSを目指しているのに、金あるところに人も集まる式のリーマンブラザース的な古臭さを感じて、この点は買収モードを自分でもやっちゃったなという感じが、ちょっとジェントルが似合うTBSなのでマイナス感を生む。

 買収の危機を乗り越えた新生TBSだし、良質な不動産で安定収入も確保できるakasaka Sacas(赤坂サカス)がある老舗テレビ局なのだから、若き日の石井ふく子と橋田寿賀子の名コンビみたいな、まったく新しいテレビドラマのあり方を見せる「新星」のプロデューサーと脚本家の組み合わせ、なんていうのにも挑戦してほしい。