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 PCで音楽を聞くだけでなく作曲する、演奏するといったことを楽しむという話題になると「楽譜が読めない」、「楽器が弾けない」の2点で引っかかる人が多い。

 この連載で以前とりあげた、コルグの音楽製作用コントローラー「Nanoシリーズ」のように、コントローラーというとピアノのようなキーボード(鍵盤楽器)、ドラム系のパッド、録音制御用のノブとスライダーがついたものが主流。演奏という面では「鍵盤楽器」の経験がある人にちょっと有利だ。

 実は、サクソフォンやクラリネットと言った管楽器(特に木管楽器)の経験者が喜ぶコントローラーが存在する。アカイプロフェッショナルの「EWI USB」である。多くの人が小学校時代に経験しているであろう「たてぶえ」(リコーダー)に近い指の動きでも演奏可能なため、人によっては「鍵盤」より取っつきやすいかもしれない。果たしてそうか、実際に試してみた。

アカイプロフェッショナルの「EWI USB」。四角いクラリネットのようにも見えるデザイン。スリンガー(ネックストラップ)やクリーニングクロス等も付属する
アカイプロフェッショナルの「EWI USB」。四角いクラリネットのようにも見えるデザイン。スリンガー(ネックストラップ)やクリーニングクロス等も付属する
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「音源」のソフト化で低価格に

 アカイプロフェッショナルは、1999年に当時の国内家電メーカー赤井電機から電子楽器部門が独立して創設されたアカイプロフェッショナルエムアイのブランド名。サンプラーをベースにした音楽制作ツールである同社のMPCシリーズはヒップホップやテクノ、エレクトロミュージック系のミュージシャンに人気が高い。

 その一方で、同社はサクソフォンやクラリネット等の管楽器奏者向けのコントローラーであるEWIシリーズも90年代から開発してきた。「ドレミファ~」の音程の指定を胴体部分のボタンで行い、マウスピースに息を吹き込むことで発音や音量、音質などが制御できる。

 そのような管楽器型のコントローラーを、一般に「ウィンドコントローラー」(音源とセットなら「ウィンドシンセサイザー」)と呼ぶ。同社はこれらを発売する世界でも数少ないメーカーの一つなのだ(同様のシステムはヤマハも発売している)。ちなみに、EWIはElectric Wind Instrument(電子管楽器)の頭文字だが、楽器店で「イーウィ」と読むのだと教わった。

 EWIシリーズは当初、コントローラーを専用の音源モジュールに接続して制御する構造だったが、現在の「EWI4000s」で音源までを一体化。コントローラーとしてはやや大型化したが、システム全体のコンパクト化とコストダウンを実現していた(現在の実勢価格は約9万5000円)。

 EWI USBはこのEWI4000sをベースに一部の操作系を省略して、音源を切り離してPCのソフト音源を採用することで価格を約4万円にまで下げたユニークな製品だ。PCとの接続にはその名の通りUSBを利用する。

EWI USB側は通常のUSB-A端子を使用。本体底部に接続する。ステージ等でも使えるよう、3メートルと長めのUSBケーブルが付属。コネクタ近くにリセットボタンもある
EWI USB側は通常のUSB-A端子を使用。本体底部に接続する。ステージ等でも使えるよう、3メートルと長めのUSBケーブルが付属。コネクタ近くにリセットボタンもある
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