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 政治腐敗撲滅に、インターネットはどう使えるのか。そんなことに取りかかっている組織がある。「チェンジ・コングレス(CC)」だ。

 CCはつい2年ほど前に設立された組織だが、先日ある快挙を成し遂げた。ネブラスカ州のある議員が受け取った政治献金が、彼の政治的立場を左右していることを突き止め、それをインターネットやダイレクトメールを使って有権者に広めて世論を動かし、ついにその議員が実質的に降参するところまで追いつめたのである。

 ことはこんな具合に進んだ。

 ネブラスカ州出身の民主党議員、ベン・ネルソンは、オバマ大統領が提出した公的医療保険オプションを盛り込んだ改革法案に反対の表明をしていた。法案は、現在のような保険会社が主導する保険では非加入者が増えるばかりで、それを政府による保険制度を作ることでカバーしようというもの。

 だが、保険業界にとって公的保険は市場競争を起こして自分たちの立場を不利にするものでしかない。ネルソン議員は複数の保険会社から200万ドル(約2億円)の政治献金を受けていたことが判明したのだが、つまりは献金にすっかり取り込まれていたというわけである。

 そこへ、CCが登場する。CCは1万ドル(約100万円)をかけてインターネット広告を展開し、このからくりを公開。さらにネブラスカ州内の民主党支持者ら3000人にダイレクトメールを送って、この事実を伝えた。

 さらにこの動きは、AP通信やフォーブス誌、その他地元新聞などに広く取り上げられ、火はどんどん拡大。ついには、ネルソン議員側に「公的保険オプションに賛成することがあり得る」とまで言わしめたのである。しかも、そこまでかかった時間が10日あまり。インターネットはやっぱり速いのだ。