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須川 賢洋、新潟大学法学部助教

 今回は、あるセキュリティシンポジウムの基調講演のタイトルを紹介することから始めたい。演題は「情報セキュリティ、個人情報保護、内部統制の相互関係を読み解く」。講演者は、弁護士でもあり国立情報学研究所客員教授でもある岡村久道 氏。そしてシンポジウムの名前は「ネットワーク・セキュリティワークショップ in 越後湯沢」という。

 今回は少々手前味噌ではあるが、私が大会委員長(プログラム委員長)を務めるこのイベントを紹介しつつ、今のネット社会の抱えるセキュリティの課題について語ってみたいと思う。

 実は日本には、学会やInteropのような大規模イベントとは趣を異にする2つのセキュリティに関するイベントが存在する。

 一つは、私が大会委員長を務める「ネットワーク・セキュリティワークショップ in 越後湯沢」(以下:湯沢WS)であり、もう一つを「サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム」(以下:白浜シンポ)という。湯沢WSは、この秋にちょうど10回目を迎え、白浜シンポは今年6月に13回目を行った。ともに息の長いイベントである。

 関係者の間では「春の白浜、秋の越後湯沢」と呼ばれ、1年に2回めぐってくる七夕(?)のように、産官学民の情報セキュリティに携わる人々が、南紀白浜と越後湯沢の地に集う。両者は姉妹イベントとして協力関係にあり、何を隠そう、このリレーコラムの執筆陣も、この両イベントの講師/関係者などで構成されている。

 そして、この2つのシンポジウムの特徴、つまり他の大会と最も違う点は何かというと、それは全員参加型のイベントだということにある。昼間の講演内容を基に、夜間は講師・参加者の区別なく、輪になっての車座会議(BoF)を行うことになっている。会期中はどちらのイベントも、さながら学生時代のゼミ合宿の様子を彷彿させる熱の入り方となる。