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 前回、べた褒めした俺の新携帯SH-04Aは確かに優れものだが、2週間使い続けるとアラも何かと見えてくる。ことわざにも「美人も妻となり10キロ太れば家に帰らなくなる」……ちょっと違うか。

 もし俺の前のコラムを読んで「よし、白鳥がそれほど言うなら俺も買おう」という人がいたら、しばし今回のコラムを読んでからにしておくれ。

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 まず携帯電話とは電話である。ベルがなったらすぐに出られるのが電話の基本だ。この点にこの機種はいささか問題がある。まず電話が鳴る。鳴ったら下にある小さな銀のボタンを押す。するとタッチパネルに受話器の上がってる(通話)アイコンが出るのでそこをタッチする。指が太くて目が悪くて不器用な俺は、なかなかピンポイントにタッチできずにあたふたする。2度、3度繰り返してやっと通話ができる。そして短気な俺は怒る。「タッチパネルじゃなくて直接通話できないのかよ?」

 ……探したらありました。携帯を縦に持つと右側に、受話器の上がった絵の書いてあるボタンが。これを押せばダイレクトに通話できる。しかしこれが小さいのだ。俺の先輩、笑点でおなじみの昇太兄貴が和田アキ子さんにしがみついてるようなものだ。その上色が白一色なので見えにくい。目が悪く太い指で不器用な俺にとって「電話がなる、すぐにこの小さなボタンを押す、通話」ということは、オリンピックを佐渡ヶ島に誘致しなさいと言われるくらい困難を極める。

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 これだけでもちょっとイラっとするのだが、なんとカメラのシャッターボタンがこれまたさらに小さい。いくつかのブログと契約している俺にとって、カメラの画像は命なのだ。ピンボケだけは避けなければいけない。初めは色々な機能が充実しているカメラに満足していたが、日々の特ダネを瞬間に切り取る写真を撮るにはスピードが必要だ。面白いネタが目の前を通った。「よし、撮影」とカメラモードにしたのは良いが、タッチパネルに表示されるシャッターボタンのアイコンを触ってもシャッターが落ちない。

 「ええい、反応が悪い。お前は政権を奪われたくせに派閥争いしている自民党か。」 慌てて携帯上部にあるシャッターボタンを押そうとする。しかしこの突起がまた小さい。肉厚の指で押すとめり込んで反応しないのだ。ぽっちゃちりデブを差別するのか? あたふたしているうちに面白ネタははるか彼方に消えて行く。無念の涙を流すのだ。

 タッチパネル下に付いている唯一の銀色ボタンもこれまた小さい。何かと1番頻度の高いボタンならもっと主張しても良いのではないか? 鳩山首相の奥さんくらい目立ってもらいたい。