タイムマシーンの恐怖感
使い慣れてしまう、Time Machineは、単なるバックアップツールと言うよりは、強力なアンドゥツールとしてこそ役に立ち始める。まあ、クラッシュや本体の買い換えは滅多にあることではないので、普段使わないのは当然だ。
頻繁に利用するのは、ケアレスミスの取り返しなのだ。
あまりにも快適で、喜んで使っていたところ、恐ろしい体験をした。本記事の執筆用のテスト中に、外付けHDDのUSBケーブルを抜いてしまったのだ。本来なら、Finder上で「取り出し」をするべきなのだが、Windowsマシンのクセで、つい、抜いてしまったのである。もちろん、Windowsでもきちんと取り出すべきなのだが、ファイルの書き込みが終わっていれば、まずトラブルになることはない。
今回は運が悪かったのか、ドライブが二度とマウントできなくなってしまった。いろいろ手を尽くしたのだがダメで、フォーマットをし直して復旧した。
もちろん、これは僕の責任なのだが、恐ろしいのはここからだ。Time Machineのファイルを失ったところで、MacのHDDには影響がなく、ファイルは当然残っているので安心である。ところが、Time Machineの魅力である過去の経過ファイルは全部消えてしまうのだ! つまり、Time Machineを使い始めて、過去に戻れる環境をいつでも再現できるようにしたいなら、バックアップファイル自体を二重化しないと、完璧な安心感は得られないわけだ。
まあ、そこまで望むのは贅沢すぎるだろう。仕事のツールとしてのTime Machineは、最も優れたバックアップツールと評価できる。しかも、コストが掛からずOSに含まれるのだから、言うことなしだ。