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 ウォールストリートもびっくりするような金がらみの騒ぎが、シリコンバレーで起きている。株のインサイダー取引である。

 騒ぎが明らかになったのは、ニューヨークを拠点にするヘッジファンド「ガレオン」の共同創設者が逮捕された先週末のこと。各方面から集めた37億ドルの資金を投資するガレオンは、テクノロジー企業などの株売買で儲けを生んでいたが、その多くが企業内部関係者によるインサイダー情報によることが、SEC(証券取引委員会)の捜査によって浮かび上がってきたのだという。

 インサイダー情報をやりとりした疑いでこれまで逮捕されたのは、インテル、IBM、コンサルティング会社マッキンゼーなどの重役、他のヘッジファンド関係者など6人。いずれも、企業の業績情報を発表前に漏らしたり、買収情報を伝えたりした罪に問われている。シリコンバレーを代表する企業の名前が、こんな騒ぎと一緒にあぶり出され、辺りは不穏な空気に覆われている。

 ガレオンは、他にもネットワーク企業のアカマイ、サン・マイクロシステムズ、アップル、グーグルなどにも投資をしており、逮捕者は今後も広がるのではないかと見られている。インサイダー情報によって儲けた額は2000万ドルという。

 いやはや、ウォールストリートで出し切ったかと思われた膿が、今度はシリコンバレーから出てきたような状態である。しかもシリコンバレー住民にとってショックだったのは、このガレオンの共同創設者がスリランカ出身者だったことだ。

 シリコンバレーでは、インドやパキスタン、スリランカなどからの出身者がエンジニアとして大いに活躍している。インド系のコミュニティーもたくさんあるし、インド料理店も多くなった。かなり癖のある、わかりにくい英語をしゃべる人々だが、テクノロジーという共通言語をあやつってどんどん頭角を現し、シリコンバレー社会では重要な一員になっていたのだ。