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木村 修二 関西情報・産業活性化センター 情報化推進チーム システム技術チーム 部長

 本コラムの前回記事を執筆された須川氏の呼びかけにより、Winny事件の控訴審判決についての感想を書こうと思う。ただし、いまだに判決文は公開されていないし、また私にとってのWinny問題は、著作権の問題ではないのでいささか異なった視点からの議論になってしまうかもしれない。その点はご容赦願いたい。

 はっきり言う。私は、著作権についてはあまり興味がない。知的財産権とは、本来的に人類の共有財産であるべきものが、例外的に時間を限って私的な財産であることを認めることにしただけのもの、と考えている人間である。時間の流れがますます早く感じるようになってきている今日このごろ、この権利は短期化すべきであって、改正のたびに長期化していることに私は疑問を感じている。

 私にとってのWinny問題は、「Winny+暴露ウイルス」によって、多くの人のプライバシーが侵害されたことにある。Winnyを抹殺するのに、著作権の侵害(ほう助)での立件しかできなかったことに法整備の課題がある。そこで、次の2点について被害者の目線から議論したい。一つはプライバシー侵害の問題、もう一つは「価値中立的な技術」といわれる問題である。