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 前回の本コラムで、マイクロソフトの自治体連携に触れた。

 そのなかで、ユニークな成果を挙げている埼玉県の事例を今回は取り上げてみたい。

 マイクロソフトと埼玉県は、地域活性化協働プログラムが開始される以前の2006年1月に、自治体との協業案件としては11件目のものとして提携を発表。地域経済の活性化を目的に、県内IT産業の活性化を担うITベンチャーに対する支援、情報化社会に対応した人材育成の一環として学校教育における情報化の推進、中小企業育成における連携を行うとし、学校教育から産業振興に至るまでの包括的な連携事例として注目を集めた。

 なかでも、埼玉県は、「日本一の中小企業・ベンチャー立県」を目指しており、マイクロソフトとの協業は、この実現に向けても重要な役割を担うものと位置づけられた。

 具体的には、パイロット事業として、「チャレンジ・ITベンチャー支援プログラム」をスタートさせ、埼玉県創業・ベンチャー支援センターや埼玉県産業技術総合センター、財団法人埼玉県中小企業振興公社などの支援策ととともに、マイクロソフトによるソフトウエア、技術サポート、トレーニングの提供、マーケティングに関する支援策を組み合わせることで、ITベンチャーの育成を図るというものだ。

 今年に入ってからも、ITベンチャー創業サポート事業の参加企業を募集。参加企業は、マイクロソフトが展開しているスタートアップ支援プログラム「BizSpark」を利用することで、マイクロソフト製品による開発環境が無償で提供され、さらに埼玉県のプログラムにより、税理士などの「士業団体」による支援も受けることができるようになる。

 埼玉県創業・ベンチャー支援センターの鈴木康之所長は、「2004年から埼玉県創業・ベンチャー支援センターをスタートし、5年間に1005件のベンチャー企業が創業。2009年12月末までには1170件の企業が誕生した。年平均200件の創業者が誕生している。これらの経済効果は直接効果で351億円、一次波及、二次波及を加えると530億円の規模になる。また、創業したベンチャーのうち、廃業したのは78件。存続率は92.2%に達している」とする。また、同センターへの相談を通じて、これまで創業したベンチャー企業によって、5500人規模の雇用創出を生み出したという試算も出ている。

埼玉県創業・ベンチャー支援センターの鈴木康之所長
埼玉県創業・ベンチャー支援センターの鈴木康之所長
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