現在発売されているほとんどのケータイには、フルブラウザーが搭載されている。パソコンを持ち歩かなくてもパソコン向けサイトを見られる。パソコンサイトは無料で多くの情報を得られるものが多いので節約にもつながる。しかし、フルブラウザーを使うとパケット代の上限額は高くなる。NTTドコモの「パケ・ホーダイ ダブル」、au(KDDI)の「ダブル定額」シリーズ、ソフトバンクモバイルの「パケットし放題」のいずれも上限額は5985円だ。ケータイ用Webブラウザーだけを使った場合の上限額は4410円なので、1カ月当たり1575円も高くなる。
実は筆者は、この価格設定には満足していない。ケータイの小さな画面では、そもそもパソコン向けサイトは見づらい。ページを左右上下にスクロールして、さらに細かい文字を読むときは拡大する手間も生じる。決して利便性が高いとは言えないサービスなのに、なぜ毎月プラス1575円も支払わなければいけないのか? そう感じている。
もちろん、パソコン向けサイトはケータイ向けサイトに比べると何倍もデータ容量が大きい。無線という限られたトラフィックを多くのユーザーで共有するために、あえて高い価格を設定して利用者を減らしたいという事業者の狙いもあるのかもしれない。しかし、一方で、音楽・動画などの大容量コンテンツの配信も積極的に推進している。ならば、フルブラウザーも、もう少し安くしてしかるべきと思うのだが、残念ながら高値で安定しまっている。
と考える筆者は、ここ1年ほどケータイのフルブラウザーを使っていない。意識的に使わないようにして、ささやかな節約に励んでいる。
外出時にどうしてもパソコン向けサイトを見たくなることがあるのだが、ケータイ用ブラウザーで頑張って見ている。最近は、パソコン向けサイトをケータイ用Webブラウザーで見られる形式に変換してくれるサービスが増えているので、意外に不便は感じない。むしろ、ページデータの中の無駄な部分が削除・圧縮されるためか、フルブラウザーで見るときよりも読み込みがスピーディーで快適に閲覧できる。