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 前回緊急に取り上げた、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の改正は都議会において継続審議となった。6月に採決が行われるそうだが、それまでに十分な議論が行われることを望みたい。私としては廃案が妥当であると考えている。
 繰り返し書いておくが、今回の条例改正の問題点は、児童保護、児童ポルノ規制の美名のもと「他人様の頭の中身を権力が良い/悪いと判断すること」ということである。これは、思想の自由、表現の自由を侵害する、憲法違反の行為だ。児童保護が必要とするならば、「他人様の頭の中身を権力が良い/悪いと判断しない」形で実施しなくてはならないのである。

 今回は、電子書籍および、それに関連した著作権に話題を戻すことにする。前々回、著作権の過剰な保護は、かえって文化的創作活動にとって有害であるということを書いた。
 それなのに、なぜ著作権保護期間の延長の延長という話が出てきており、日本の政治家もそれに積極的になっているのか。いったい著作権保護期間の延長で、誰が得をするのか。あるいは、得をすると判断して動いているのか。

 震源地は、米国のコンテンツ産業にある。米国はハリウッドの映画産業を中心とした強力なコンテンツ産業を誇っている。そこで、「著作権保護期間を延長することは、米国の国益にかなう」という考えが出てきて、世界的に著作権保護期間を延長する潮流を作り出しているのだ。