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 「あの人はどうしているんだろう?」と、知り合いの名前をインターネットで検索したことのある人は多いだろう。あるいは、「自分の名前を検索すると、何が出てくるだろう」と思って、グーグルなどで検索をかけたこともあるに違いない。

 アメリカには、こうした一般検索だけでなく、「ピープルサーチ(人検索)」と呼ばれるサイトがたくさんある。ピープルサーチは、インターネット上に掲載されている情報や、地方政府などが公開している個人情報をアグリゲートして、それを整然と見せる専門サイトである。

 この手のサイトはずいぶん前からあったのだが、最近は雨後のタケノコのように続々と生まれているようで、大変に不気味である。

 代表的なサイトに、試しに自分の名前を入れてみた。そうすると、検索結果が5つほど出てきた。そのうち3つは、カリフォルニア以外の州の住人のようで、的外れ。だが2つは、確かに私のようである。以前住んでいた2つの町の名前もちゃんと出てくる。ここまでは無料。それ以外に生年月日、詳しい住所、年収、住まいの価値なども知りたければ、入会して会費を払うという仕組みだ。

 もうひとつ別のサイトで検索すると、在住の州と年齢が間違っている(27歳!)女性と、カリフォルニア州の男性の名前で結果が出てきた。日本人女性の名前に付く「子」は、こちらではよく男性の名前に間違われる。フランチェスコとかマルコとかいった、ラテン系の男性の名前に準じられてしまうのだ。

 その、私かもしれないカリフォルニアの男性の詳細情報を知ろうとしたら、今度はこちらの情報をいろいろ入力しなければならない仕組みになっている。名前、メールアドレス、生年月日、住まいの郵便番号などなど。つまりは、ある程度の情報を無料で見られる代わりに、こちらの情報もこうやって集めてデータベースを太らせているというわけだ。

 この手のサイトは、企業が人材を雇い入れる際に、その人のバックグラウンドを照会したりするのに利用することが多い。基本情報のほかに、親戚の名前、これまで勤めていた会社名、前科の記録などが一緒に出てくるからだ。それ以外にも、アメリカでは「社会保障番号(ソーシャルセキュリティーナンバー)が分かれば、信用記録まで詳細に知ることができる。

 信用記録とは、どこの銀行に口座があって、どのクレジットカードでどんな返済をしているかが何年分にもわたってしっかり記録されているもの。入手するのは有料だが、たった20ドル程度。しかも本人の許可不要で、インターネット経由ですぐ手に入る。やたらにデパートやブティック系のカードを作っているとか、返済を滞納しているとかいったことが、これで一目瞭然。就職やアパートや家を借りる際の申し込みには、必ずといっていいほど提出するよう言われるものだが、相手が勝手に入手していることも多い。