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 テクノロジー業界トップの間で、「子どものケンカ」が進行中だ。

 ことの起こりは、ほかでもないアップルのスティーブ・ジョブズ。彼は本日(10月21日)新しいMacBook Airを公開したばかり(関連記事)。それに先立つ10月18日、アップルは四半期の売り上げが初めて200億ドルを超えるという大好調な業績を発表した。

 ジョブズはその発表の場に珍しく登場。業績の良さに気が大きくなったのか、ペラペラと他社の悪口を並べ立てて、みんなに石を投げつけたのである。

 その石が頭にあたったのは、BlackBerryを開発するRIM、グーグルのAndroidと、そのついでにTwitterアプリ開発元のTweetDeckだった。

 まずRIMについては、iPhoneの2010年第4四半期中の売上数がBlackBerryを上回ったと発言。BlackBerryが1210万台のところ、iPhoneは1410万台だ。アップルにとって、BlackBerryに勝つというのは大きな進歩。なぜならば、これはビジネスユーザーに本格的にアップル製品が浸透していることを証明するものであり、それによってアップルには新しい大きな機会が開けたことを意味するからだ。

 RIMに関してはもうひとつ、同社が発表する予定の7型のタブレットコンピューターをこき下ろした。7型という大きさは優れたアプリを走らせるのに十分でなく、性能と価格の点でアップルのiPadに勝つものはないと宣言。これから続々と出てくるタブレットはどれも「DOA(Dead on Arrival=発売と同時に屍状態)」とまで言った。すごい強気である。

 これに対してRIMの共同CEOであるジム・バルシリーは、「アップルのディストーション・フィールド(時空歪曲場)ではモノがどう見えるか知らないが、7型のタブレットは業界の常識」と反論。「それに(アップルが排除している)アドビのフラッシュは、ユーザーのウェブ体験にとってなくてはならないもの」と付け加えた。そう、ジョブズはアドビともケンカしていたのだった。

 ちなみにディストーション・フィールドというのは、ジョブズの周りを取り巻く空気を形容するのによく使われる言葉である。彼の周りでは現実が歪んでいるのだが、ジョブズはそれをゴリ押しするという意味である。まあ、天才だから仕方がないというか。しかしiPhoneやiPadが勝つ限り、そんな“歪曲場”が現実になるというのが、勝負の世界である。

 続けてAndroidに対する攻撃はこうだ。「Androidはオープンだと言っても、実際のところはひどく細分化されている。アップルはクローズド(閉じている)と批判するが、われわれは『統合されている』と言ってほしい」。

 その細分化の例として挙げたのが、Twitterにアクセスするためのツールとして開発されたTweetDeckである。TweetDeckがAndroid対応モバイル機器のためのバージョンを開発した際には、100以上のバージョンを操って244種類もの機器用に仕上げなければならなかった。「ディベロッパーは、さぞ大変な思いをしたことだろう」というのだ。

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