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 日経WinPCで人気の特集に「パーツ性能ランキング」があります。CPUやハードディスク、グラフィックスボード、電源ユニットといったパソコンを構成する主要パーツを、最新製品を中心に過去の製品も含めて160製品以上集め、性能の違いをグラフで示す記事です。

 「3年前のハイエンド製品でも現行の5000円程度の製品と同程度の性能しかない」とか、「あるメーカーの2万円程度の製品が他社の3万円の製品とほぼ同じ性能」など、意外な発見があります。ただし、大量のパーツを集めてテストをするため、中には正常に動作しない製品があるなど、トラブルが多々あります。

 11月29日発売の日経WinPC 2011年1月号の第1特集として掲載した「パーツ性能ランキング 冬の陣」の製作中には、過去に無いほど多数のトラブルに遭遇しました。その中で、特に珍しいトラブルが、グラフィックスボードが原因でSSDが認識しなくなる現象です。

 グラフィックスボードは、パソコン内で処理した結果をディスプレイに表示するためのパーツです。当然、このパーツに何らかの問題があれば画面が正常に映らないなどのトラブルが発生します。ところが今回の作業では、SSD(Solid State Drive)が認識しなくなりました。SSDはハードディスクと同様にパソコンのデータを記録するパーツです。CPUやグラフィックスなどのパーツの性能を測定するときには、ハードディスクに比べ消費電力が低くて性能が高いSSDにOSや測定用ソフトをインストールすることが多いのです。

 このSSDが、グラフィックスボードを別のものに付け替えたら認識しなくなりました。グラフィックスボードの交換後、パソコンを起動しようとしたところ、「システムが見つかりません」という英語のメッセージが現れました。BIOSメニューを開いて機器の接続状態を確認したところ、SSDを認識していませんでした。

 通常、グラフィックスボードはハードディスクやSSDの認識には影響しないため、まずSSDとマザーボード、ケーブルの接続を疑いました。接続に使うSerial ATAケーブルは外れやすいため、抜けかかっていないか、コネクターが破損していないかなどを確認しました。マザーボード側の接続端子を変更したり、ケーブルを別のものに交換しても状況は変わりません。あきらめかけたころ、グラフィックスボードをマザーボードの別のスロットに付け替えました。なんと、これで認識するようになったのです。

 グラフィックスボード関係のトラブルでは、Windowsのデスクトップ画面が表示される直前に何も表示されなくなる、というトラブルもありました。始めはSSDからOS起動関連のファイルを読み出せなくなったためかと思っていました。そのため、別のSSDを用意して、OSを再インストールしたのですが、インストールの最後の段階で画面が映らなくなりました。

 これもグラフィックスボードが原因でした。グラフィックスボードを挿すスロットを変更したところ、デスクトップ画面が表示されるようになりました。BIOS画面やOSインストール中の画面は問題なく表示されていたので、グラフィックスボードに問題はないと思っていたのですが、どうやら低解像度の画面だけ表示できたようです。

 OSの起動プロセスを確認したところ、画面が映らなくなったタイミングは、画面が低解像度から高解像度に切り替わるときと一致します。グラフィックスボードがしっかり挿さっていなかったためか、低解像度の画面は表示できるものの、高解像度の画面は表示できなかったようです。

 このほか、メモリーが原因でパソコンが起動しなくなることもありました。この現象は何度か経験しているのですが、以下の操作をすると元通り動作するようになることが多々ありました。まず、3本取り付けているメモリーをすべて外し1本だけつけた状態で動作を確認します。1本だけだと、動作することが多いので、その後2本、3本と増やしていくと元通り動作するようになります。

 こうしたトラブルが起こっても多数の機器をテストする必要があるため、原因を追究している時間はありません。このほか、本当にSSDが故障して中に保存したデータがすべて消えてしまい、再度テストをやり直さなければならないこともありました。問題のパーツを交換して再度OSや測定用のソフトをインストールして、テストを続けなければなりません。さまざまなトラブルをなんとか乗り越えて完成した、「パーツ性能ランキング 冬の陣」をどうぞお楽しみください。