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 もう20年以上前のこと。母にPCの使い方を教えたとき、何かにつけ「こんなことして大丈夫?」と聞かれたものでした。コンピューターと言えば精密機械の一種であり、大仰な箱に入れられたものという印象がある世代にとっては、コンピューターは壊れやすいものという印象があったのかもしれません。

 実際には、完成品のPCをソフトウエア的な操作で「壊す」ことは非常に大変です。というか、事実上不可能と言っていいでしょう。フロッピーディスク(もはや懐かしい存在!)をアクセスランプが点灯している際に抜いちゃいけないといった、基本的な知識はありましたけど。操作ではファイルを誤って消去するくらいが、まあ関の山といったところでしょう。

 でもPC自作の場面においては、もっと危険な場面を目にすることがあります。昔のCPUだと、放熱フィンを付け損なうと熱でCPUが壊れてしまうトラブルがありましたし、ケーブルの接続ミスによる発火事故、作業ミスによる端子の破損などなど…。PCを壊しそうなシチュエーションは多々あります。

 実際にどこまでやるとPCは壊れるのか。日経WinPCでは、「PCパーツクラッシュ実験室」と題して、実際にPCを自作する上で壊すことが起こりそうなシチュエーションを想定しながら、PCが破壊に至るまでの限界を探ってみました。結果については本誌を参照していただきたいですが、「意外と丈夫」というのが率直な印象です。

 特に危険方向に振った実験が予想通りにならなかったことが、その印象を強めたのだと思います。以前に発火事故を起こしたシチュエーションを再現しようとしても、なかなか予想通りに発火しなかったり、メモリーに本来壊れても不思議じゃない電圧をかけても動作してしまったりなど、想定外の事態が連発しました。逆に、安全であることを確信しながら実施した実験は、予想通りの結果となって一安心。もうクーラーの取り付けミスくらいでPCが壊れる時代じゃない、ということなんでしょう。

 あと、物理的に壊してしまったら、物理的に修理するしかありません。はんだ付けや接着剤などを使えば、意外に修理できたりします。その方法についても、本誌をご参照ください。

 ちなみに再現性がないので実験しませんでしたが、静電気は結構危険です。静電気がたまった状態で端子に触っても、特に火花などは飛びませんが、ボード上のLSIを破壊する場合があります。この季節、関東地方など太平洋側は空気が乾燥することが多いのでご注意ください。

コネクターは引っ張り方によって壊れる
コネクターは引っ張り方によって壊れる
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はんだごてを活用してコンデンサーを修理
はんだごてを活用してコンデンサーを修理
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